罠 ページ40
水城さんと手塚が出ていって、残りは俺とどーやんだけになった
Aはまだ戻る気配はない
19時半を過ぎたというのに
もう内山はこの世に居ないが、Aが無事か無性に心配になる
「神谷さん」
「なんでしょう」
すぐに手塚を追いかける可能性も考えたが、どーやんはそのままこの場に残った
同じような立場に居る俺は、今、彼にどのように映っているのだろう
「あなたは、…………彼女を信じると思ってました」
「俺は刑事として冷静に考えているだけです」
まるで責めるかのような言い方だった
どーやんの泣きそうな目が俺を射抜く
「だって！あなただって好きなんでしょう！？」
どーやんはギリギリまで信じる道を選んだんだな
彼の状況を思えば、正直 同情を禁じ得ないが
「自分の状況と重ねてんなよ。私情なんて挟んだところで、良いことあるわけねえだろ」
あえて突き放す言い方をする
一瞬愕然と目を見開いたが、すぐに落胆したように その目は伏せられた
「…………汚職をするだけありますね」
純粋な彼の目には、俺が 人でなしにでも見えただろう
好きな女をあっさり見限るんだから
「どうぞ、お好きなように思ってください。俺もちょっと外に用があるんで、もう、そろそろいいですか」
「………………………………。」
未だ物言いたげなどーやんを扉の外まで追い出した
Aのことは心配ではあるが
彼には言わなきゃならないことがある
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はむ(プロフ) - 涼嶺さん» うれしいコメントありがとうございます！ラストスパート頑張りますね！お話も終盤で暗めですが、後もう少し付き合ってもらえるとうれしいです(^^) (2019年10月20日 1時) (
レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
涼嶺(プロフ) - とても楽しく読ませて頂いてます！これからも頑張ってください！ (2019年10月20日 0時) (レス) id: 9bbe7fe112 (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます！ (2019年10月11日 7時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 後戻りができないの話、誤字がありました。「それはだけは」ではなく、「それだけは」です。 (2019年10月4日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます！助かります！ (2019年10月3日 17時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむ | 作成日時：2019年9月16日 0時
