手塚翔太の襲撃 ページ26
大の男が大の男に抱きついて、おいおい激しく泣いている
なんだかすごい光景だ
「手塚さん…………大丈夫ですか？」
手塚さんだけを見れば、相当仲良し同士の再会にも見えるけど
神谷さんの複雑そうな顔からは仲の良さなんて微塵も見えない
温度差…………ってやつだろうか
「俺、ホントは もっと早く、お見舞いに来ようと 思ってたんだけど…………ッ！」
ぎゅッと手塚さんの腕がしまる
「俺の菜奈ちゃんがあんな目に遭ったのに、どうしてあなただけ助かったんだとか、なんか、いろいろ考えちゃって…………」
え？
話の内容に耳を疑う
ふたりは仲良いわけじゃない？
「でも、捜査にプレッシャーかけちゃって、神谷さんがこんな目に遭ったのとか、俺のせいもあったのかな……って思ったら、もう〰️ワケわかんなくなっちゃってェ！」
手塚さんの抱きしめる腕が、また、一歩絞まっていく
「納得いくまで時間かかって、、あのときはやなヤツだと思ったけど、決死の覚悟で情報集めてくれたりも、あなたは、して くれてて……………」
話すごとにヒートアップするタイプだろうか
ギチギチ音が聞こえてきた
「だから、俺！もう！許ーーーす！！！」
その絞め殺し地獄から許してやって！
いつも涼しい顔の神谷さんも、さすがに脂汗が浮かんでいる
「手塚さん、もう、離していただいても」
「まだ！よく！な"い"ん"で"す"〰️〰️！！！」
ぎゃーーーー！！！
骨が！悲鳴あげてる！
せっかくいろいろ治ってきたのに！
「神谷！さんも！俺を！許せーーー！！！」
「怒ってないんで！手を！離せ！」
私は神谷さんの必死を見た
「はあ…………、全く。あなたはとどめを刺しに来たんですか」
首もとに手をやって、数度手を動かすと
神谷さんは自分の胸元を見て、少し気まずそうな顔をした
「そんなことするわけないでしょぉお！俺は、あなたに…………」
「恥ずかしいんで、そのへんにしてください」
またも詰め寄る手塚さんに、イケメンさんが止めに入った
「ほら、これ。渡すんでしょ」
「あぁ…………、そ、そうだったね」
す………と花束が差し出される
「これ、よかったら受け取って」
「わざわざすみません。ありがとうございます。」
神谷さんは花束を胸元に押し抱いて、じっと考え込むように見つめた
「俺だけ、おめおめと生き残ってすみません。あなたには会わせる顔がない」
ぽつりと零れた彼の言葉に 私はしばし、呆然とした
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はむ(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます！ (2019年8月31日 9時) (
レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「大を占めるが」ではなく、「大部分を占めるが」です。 (2019年8月30日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「ベッドの上での再開」ではなく、「ベッドの上での再会」です。 (2019年8月30日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - ななみさん» ななみさん 応援コメントありがとうございます！うれしいです！更新続けられるようにがんばりますね(^^) (2019年8月28日 11時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
ななみ - はむさん！頑張ってください！ 応援しています！ (2019年8月27日 23時) (レス) id: 3f5cfa4750 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむ | 作成日時：2019年8月22日 23時
