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「今日は絡まれなかったか？」
「うん。…………心配してくれたの？」
「アホかよ…………」
そう言いながらも優しく見つめてくれるのがうれしくて
今日もそっととなりに座る
彼の手に私が触れるのはもう日課になっていたけれど
彼は良いとも駄目とも言わなかった
「親父がよォ…………。最近また荒れてんだよ…………」
静かにポツリと溢した言葉とは裏腹に 繋がれた手には強い力が込められた
「顔…………それで…………？」
「目の前でお袋に手あげられたらな…………」
口の端が少し切れている端正な顔立ちを見つめる
痛そうね
自分がされるのより嫌な気がする
「…………庇ったんだ」
「……………………。昔は優しい親父だったんだけどな」
「そうなのね…………」
うちでは暴力を振るうのは兄だけど、庇ってくれるような人は居ない
家によってやっぱり違うのね
「お父さんは、どんな人はだったの？」
あなたみたいな優しいひとのお父さんはどんな人だったのか
純粋に興味が湧いて聞いてみる
「あぁ…………仕事に真面目な感じだったな。今日はこの道具を開発したとか、こうしたら性能が上がったとか、うれしそうに話してた。
家に居ることは少なかったけどよォ…………たまの休みは家の家電分解して、俺にいろいろ教えてくれてたんだよ」
「すごい仕事をされてるのね」
「まぁ、尊敬はしてたわ。俺が理科の点数がいいとよろこんでくれるもんだからな。他の教科はからっきしでも理科だけは間違えたことなかったな」
「…………お父さんのこと、好きなんだ」
少し寂しげに微笑む彼
「好きだったな。あの頃は…………」
大事なひとが急に変わってしまうのは辛いだろうな
たった一日仲良くしただけだとしても、離れてしまったときはなんとも言えない虚無感だったんだから
思わず握った手に力を込めた
「………………………………。で、お前ぇはなんで傷つくってんだ」
彼の手が伸ばされて、私の左の頬に触れた
え？…………これを気にかけるの？
彼に会ってからは初めてだけど、私が傷をつくっていることは珍しいことではなくて
でも、理由を聞かれたのは これが初めて…………
「今回は上手く逃げられなかったの。兄が体に触らせろと言うからね…………
でも、殴られたけど、部屋に逃げ込めたから、そんなに気にしてなかったわ」
目を見開く彼を見て 私は不思議でたまらない
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はむ(プロフ) - Kurumiさん» こんばんは！コメントありがとうございます(^^)そんな風に言っていただけるなんて、ホントにホントにうれしいです！なかなか進まなくて申し訳ないですが、がんばります！ (2019年5月23日 21時) (
レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
Kurumi(プロフ) - こんばんは、続きが気になっていたので更新して頂いて、とても嬉しいです。毎回、ドキドキワクワクキュンキュンしています。 (2019年5月22日 22時) (レス) id: 75910d6f0a (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 蓮華さん» コメントありがとうございます！この話一旦休憩するか迷ってたのですが、元気出ました！うれしい言葉をありがとうございます！がんばりますね( ｡ﾟДﾟ｡) (2019年5月16日 8時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
蓮華(プロフ) - いろいろ感想を言いたいのですが長くなってしまうので一言だけ…ほんっとに最高です！！続き楽しみにしてます(*´∀｀*)作者さんのペースで頑張ってください(^_^)v (2019年5月16日 8時) (レス) id: e9716c5c75 (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 青菜さん» 青菜さま！！こちらでもコメントうれしいです( (*ToT)相変わらずゆっくり進むかと思いますががんばりますね！元気をもらいました！ありがとうございます！！！ (2019年4月6日 14時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむ | 作成日時：2019年4月5日 23時
