274……Ki・ ページ34
「ビールでよかった？」
「ん、ありがと。」
「私はホワイトサワーにしたんだぁ。」
ニコニコ笑っているAちゃんに携帯が鳴っていたことを教えると、手にしたサワーを一口飲んでから携帯を確認しだした。
俺はそ知らぬ顔してAちゃんに聞いた。
「誰からだった？」
「えっとねぇ……あ、渚くんだ。」
「渚くん？学校の友だち？」
「ううん、私が勉強教えてるコだよ？」
「……はい？」
それって家庭教師のコ……？
はあ？？
「男のコなの？」
「え、うん。そうだよ？」
マジかよ、聞いてねえよ！
中3て、14.5とかだろ？
もう立派な男じゃん！
6歳差なんて俺との年の差に比べたら、どうってことねえし。
「その渚くんてコ、どんなコ？」
「今反抗期みたいで、やんちゃな感じのコだよ！中学生とは思えないくらい大きいし、今のコって凄いね。」
……Aちゃん、すっげえ地雷踏むじゃん。
「Aとか呼ばれちゃってるんだ？」
「うん。お友だちになったから。」
「……はい？」
「先生とか大人が嫌いなお年頃みたいだからね、お友だちになったの。」
「……へー。」
なんだ、それ。
気に食わねえし、ムカつくな。
こんな可愛くてえろい先生が存在するだけで憎たらしいのに、友だちになってメッセージのやり取りまでしてるだと！？
俺だって呼び捨てなんかしてねえのに、15やそこらのガキにAとか呼ばれてるし、なんでそんなガキに妬かなきゃなんねーんだよ、くそっ。
「Aちゃんのそういうとこじゃない？ヒロちゃんが一人暮らし許可できないのって。」
「え……そういうとこって？」
「そういう危機感ないとことか？お人好しっていうか、ガード緩いっていうか。」
「え、危機感？ガード？でも渚くんは中学3年生だよ？」
「中3なんて、立派な男だよ？Aちゃん。俺は中3の時には女のコと既にえっちなことしてたし、Aちゃんもその対象に思われてるんじゃない？」
「え、ええっ……。それはない、よ。」
そう思ってるのはきっとAちゃんだけだと思うけど。
「どうしたらAちゃんはわかってくれるんだろうね？もう少し自分が可愛くてえろい目で見られてるってこと、自覚してくれないかな？」
「え、ええっ。」
「Aちゃんはお仕置きされたいのかな？」
「やだっ、悪いことなんてしてないもん！」
「あーあ。言っちゃたね。」
続きは、ひみつな恋…LOVEの “18回目” へ
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作者名：にかみつば
| 作成日時：2020年12月9日 18時
