ひみつな恋 ⑥ (ページ23)

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紫Aちゃん、久しぶりっ。今度の土曜日って会えるかな?一緒にご飯しない?

Aお久しぶりです。元気してますよ。紫さんも元気にしてますか?その日は大丈夫です。会えるの楽しみにしています。

太ちゃんの誕生日プレゼントを買いに行った時に紫さんと連絡先を交換して以来、時々メッセージのやり取りをするようになっていた。

そして土曜日の今日、紫さんオススメのイタリアンを食べにふたりでお店へ入った。

「素敵なお店ですね。なんだか凄くドキドキしちゃう。」

「ふふっ、緊張しなくて大丈夫よ。ここのお店ね、とても美味しいのにリーズナブルなモノばかりなの。」

「そうなんですかぁ？私、なに食べようかなぁ。」

「私も優柔不断だからメニューとか凄く悩んじゃうの。どうしようかな。」

「ふふっ、私もです。」

紫さんはどれにしようか真剣に悩み続けていて、それがとても意外で可愛らしくて、思わず笑みがこぼれてしまった。

「こっちに決めたー。Aちゃんは決まった？頼んでも大丈夫？」

「はいっ。」

私は牛肉のボロネーゼのセット、たっぷり悩んだ紫さんはペペロンチーノのセットを頼んでいた。

セットメニューは、パスタにサラダとドリンクが付いて2000円しないなんて信じられない。

「今日アネラちゃんはお留守番ですか？」

「そうなの。きっと私のベッドで寝てると思う。」

「ふふっ。そうだ、太ちゃんにプレゼント渡したら凄く喜んでくれました。アネラちゃんと会った話をしたら、会いたいって言ってましたっ。」

「喜んでもらえてよかったぁ。私はまだ太輔くんに会えてなくて渡せてないの。ツアーも始まるし忙しそうよね。」

「紫さんは観に行ったりしてるんですか？」

「うん。太輔くんが招待してくれてね、デビューする前から欠かさず観に行ってるの。」

デビュー前からずっと行ってるんだぁ……

紫さんはちゃんと好きな人たちを応援してきたんだね。

私も彼女なんだから、ちゃんと宏くんのことを応援しないとダメだよね。