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改めて紫さんと挨拶を交わしてから、たくさんある中からベルちゃんが似合いそうな洋服を2着選んだ。
一つはピンクと白のドット柄の可愛らしいお洋服。
もう一つは、見つけた瞬間にこれだぁ！って思ったモノトーンのメイド服。
太ちゃんにプレゼントで貰ったメイド服にそっくりだったから、つい一目惚れしてしまった。
「すみません。これプレゼント用でお願いします！」
「どうもありがとう。少し待っててね。」
紫さんは丁寧に包装してくれて、私はその間アネラちゃんの頭を撫でていた。
「かわいー。眠くなっちゃったのぉ？」
「ふふっ。アネラは老犬だからわりと寝てることが多いの。」
「え、そうなんですか……？」
小さくて可愛らしいし、老犬だなんて思ってなかったからびっくりしてしまった。
でも、今日は会えて嬉しかった。
ペットが心を癒してくれるっていうのがわかった気がした。
私もいつか……もしも自分の家族ができたら、ペットを飼ってみたいなぁと思う。
その相手は、宏くんだったらいいのにな……
宏くんはアイドルだからそんなこと絶対言えないし、叶うとも思えないけれど、宏くんと結婚してずーっと一緒にいれたら幸せなんだろうなぁと思う。
どうしよ。
恥ずかしい妄想をしていたら、顔が熱くなってきちゃった。
「Aちゃん、お待たせっ。」
「わ、可愛くしてくれてありがとうございます。」
「いいえ。こちらこそお買い物してくれてありがとう。もしよかったら、お買い物関係なくまたアネラにも会いに来てね。」
「でも、いいんですか？」
「もちろん。私もアネラも嬉しいから。」
「私も動物と触れ合う機会がなかったから凄く嬉しいです。」
お買い物とは関係なくアネラに会う目的で来ていいだなんて、紫さんはとても優しい。
「あの、こんなこと聞いていいかわからないんだけど、Aちゃんは太輔くんや渉くんとどんな知り合い？」
「あー…えっと……」
どうしよう。
宏くんとのことを勝手に人に話しちゃいけない気がするけど、太ちゃんの幼馴染みだし渉さんのことも知ってるみたいだから大丈夫かな……？
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作者名：にかみつば
| 作成日時：2020年12月9日 18時
