crazy in love【呪術廻戦】

4話 ページ5

『……びっくり、本当に戻ってくると思わなかった。』



宿儺「あ？」


虎杖「人の体で何してんだよ。返せ。」


宿儺「お前なんで動ける」


虎杖「？なんでって、俺の体だし」


様子がおかしい悠仁の様子に臨戦態勢に入る恵。


本当はこのまま悠仁を眠らせて保護したいところだけど、その必要はなさそうだし。

そんなことよりどうやら私は早くここから逃げないといけないらしい。

さっきから1番会いたくない人の気配がどんどん近くなっていってるし。


『恵、ごめんけど、ここから私は離れる。あと1分したら呪言を解くからその後は任せるよ。』


伏黒「は！？！？何言ってんですかあんた！！」


『もう悠仁は大丈夫だと思う。これから来る人に悠仁は任せるから、生徒2人のことは任せて。

じゃあね悠仁。また会えるかはわからないけど。』


虎杖「えっ、どこ行くんだよAちゃん！

…って何だこれ！？動けねえ！？」


止めようとする恵の声をよそに校舎の中を通って生徒2人を担ぎ急いで学校から少し離れた住宅街に出る。


反転術式で2人を治したいところだけど今術式を使うと場所がバレてしまう。呪力はGPAみたいなもの。致命傷はないみたいだし仕方なく救急車を呼んだ。


『あと10秒遅れてたらバレてたな。』


校舎を出る寸前、入れ違いでギリギリあいつが来たのを確認した。


救急車を待っている間校舎を見ると、また強くなる宿儺の呪力とあいつ、五条悟の呪力。そして戦っているのか校舎がさらに壊れ始めて勘弁してくれと頭を抱える。



『両面宿儺なんかより悟の方がよっぽど怖いよ。』


仲が悪いわけではない。ただ、幼少期から異様な執着を見せる悟に怖くなって未だに逃げ続けているのが現状で。何年も逃げている分見つかった時何をされるかわからない。


螢光院が私を無理やり退学させて海外に行かせたことを知った時の悟の話を聞かされた時、しばらく夜も眠れなかった。


全員殺す、などと威嚇して螢光院の本家に乗り込んできて、私の両親に怒鳴り散らした挙句最後は疲れた、と言って勝手に私の部屋に泊まり込んだらしい。頭がおかしいにも程がある。



そんな悟にこんなところで見つかったら本当に殺されかねない。

いつか来るかもしれない未来に冷や汗をかくが、その未来がもう遠くないことをまだAは知らない。

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