23話 ページ23
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ミドリヤと呼ばれた生徒は何をしたのか、鉄の板をサーフボードのように扱って先頭争いに乱入した。
とんでもない爆発音と見た目の派手さにAの脳が微睡みから一気に引き上げられる。
シートベルトがなければ立ち上がっていただろうAの勢いに、隣に座るマネージャーをはじめとするスタッフの視線が集中した。
ぽやぽやとした頭で知り合いがと説明しようとして、Aは咄嗟に喉元まで出かかった言葉を飲み込む。
カツ丼とチキン丸の交友関係は決して明かしてはならない。どこで知り合ったのかと聞かれれば最後、展示会に参戦したことを話さなくてはならないからだ。
幼い頃より音楽の道を歩んできたAは、業界関係者以外の知り合いが著しく少なかった。
音に驚いたと適当に誤魔化して、Aは画面に意識を戻す。
ミドリヤは間発入れずに再度爆発を起こして先頭2人を妨害かつ自身も前に飛び出る。周囲に敵の居なくなった緑の少年はその足でゴールへと向かい、見事1位をもぎ取ってみせた。
「？…………？？」
首位の生徒にカメラが集まる。やはり、360°どこからどう見てもカツ丼だった。
兄弟はいないと言っていたし、いやでも従兄弟という可能性もある。明確な判断ができるほどAの混乱は落ち着いていなかった。
膨大な情報の暴力に、Aは一旦整理しようと深呼吸をする。吸って、吐いて、吸って、吐いて。
いきなり二酸化炭素を排出し始めたAをマネージャーは困惑の目で見つめた。
待って、待ってね。これは国立雄英高等学校1年生の体育祭だから生徒たちの年齢は15か16でカツ丼の歳はAの1つ下アッいやでもそんなの偶然とも言えるしここで確定するのはまだ時期尚早。顔は瓜二つだけど。本人確認させてほしい。
Aの知るカツ丼という人物は重度のオールマイトオタクで＿＿＿＿＿あれ、今年から雄英に赴任したのもオールマイト…？
「あれ、Aくん寝なくていいの？」
「目ぇ冴えたんで見てます」
考えていても仕方がないので、Aは体育祭の行く末を見守ることにした。
ズレていたタオルケットをかけ直して椅子の上に3角座りをするAを、マネージャーは「一緒にプレマイ見ようか」と笑顔で受け入れる。
完全に沼に引きずり込む気満々のオタクの顔だった。
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蒼月(プロフ) - ホークスがなんで腕時計つけてるのか気になりすぎてやばいです!!良ければ短編でもいいので、厳しいかもしれませんがホークスとの絡み等の続き待ってます（; ;） (2022年10月17日 22時) (
レス) @page30 id: 371a01970c (このIDを非表示/違反報告)
緑猫(プロフ) - るぽたさん» 返信が遅れてしまい、申し訳ないです;; オタクは皆同じということですかね！！(?) 止まり気味ですが気長にお待ちいただければ幸いです！ (2022年3月16日 23時) (レス) id: dd1c3e784a (このIDを非表示/違反報告)
るぽた(プロフ) - 凄く共感できるところが沢山あってニコニコしながら拝読させて頂きました……とても面白いです(*'▽'*)応援しております！！ (2022年3月6日 17時) (レス) id: 794a8648aa (このIDを非表示/違反報告)
緑猫(プロフ) - えどさん» コメントありがとうございます！更新が止まっていて申し訳ないです…気長にお待ちいただけると幸いです;; (2022年1月28日 22時) (レス) id: dd1c3e784a (このIDを非表示/違反報告)
えど(プロフ) - 更新楽しみにしてます♪。.:＊・゜♪。.:＊・゜ (2022年1月26日 9時) (レス) id: 67d2f217ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緑猫 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?
作成日時：2021年12月3日 22時
