私 ページ14
「私もジンさんを守りたい」
何てことを言ってしまったんだろう…
私なんかがジンさんを守るなんて、身の程知らずというやつだ。
ジンさんと私が両想いになったかのようにはやし立てられて逃げるように帰ってきた。
私の家族になりたいと言った、ジンさんの言葉の意味を考える。
綺麗にしてもらったメイクを落とせば魔法のとけたシンデレラみたいで情けなくなる…
残されたのはガラスの靴じゃなくてジンさんの香りのするピンクのスウェット。
疲れているはずなのに眠れずにいるとカトクの着信音。
スマホの画面はジンさんからのメッセージが届いたことを知らせていた。
開いたら返信しないといけなくなると思うと見ることができなくて、心の中で"ごめんね"とつぶやいて背中をむけた。
ウトウトしていたら朝になっていて、避けていたジンさんからのカトクを開いてみた。
JIN『遅くにごめん。話したいことがあるからヌナの家に行きたいんだけど、いい日を教えて。』
私も話したい。
あの言葉の意味を聞きたい。
でも、会って何を言えばいいんだろう…
考えに、考えて
A『この前は助けてくれてありがとう。私はいつでもいいですよ。ジンさんが来る時間教えてくれたらお店は早じまいしておくから。』
遅くなった私からの返信にすぐきたジンさんからの返信。
JIN『明日の夜、22時くらいにお邪魔するね。』
忙しいだろうに… 今度はすぐに返した。
A『了解』
たった一言、素っ気なかったかな？
自分の気持ちが整理できてない今はこれが精一杯だった。
明日の夜、ジンさんが来ると思うと仕事をしていてもふと考えてしまって…
常連1「Aちゃん、何かあったの？心配なことがあるなら話してみな。」
常連2「そうだよ！いつもおじさんたちの話聞いてくれてるんだから、たまにはAちゃんの話聞かせてよ！」
常連さんたちはいつもと様子が違うことに気づいていて心配させてしまった。
A「ごめんね〜！大したことじゃなくて、家の冷蔵庫にある卵、早く使っちゃいたいから明日はオムライス作ろうかな〜とか考えてた！」
常連1「そうかい、Aちゃんのオムライスはうまいんだろうね〜、また作ってくれよ！困ったことがあったらいつでも言いなよ。」
オムライスのことじゃないってわかっていてもそのまま聞いてくれる。
ありがたいな。
A「嬉しいこと言ってくれて！これはおまけね！」
小鉢を2つ用意しながら"なるようになる"と自分に言い聞かせた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 612人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はは(プロフ) - Suzuさん» コメントありがとうございます！私の前作『オンマがヌナ』ではジン君が本当に切なく終わらせてしまったので… 今作では幸せになって欲しいと思っています。が… 気まぐれに書いていますのでどうなるか… 最後まで一緒に楽しんでいただければ嬉しいです。 (5月20日 19時) (
レス) id: 8c6d19cddf (このIDを非表示/違反報告)
Suzu(プロフ) - ヒロインちゃんとジンくん！！切なすぎて泣いてます😭✨２人とも幸せになってぇぇぇ😭😭😭← (5月20日 14時) (レス) id: 12686616a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はは | 作成日時：2023年2月2日 20時
