僕的生き方

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岩「ちゃんと、話そう。」



次の日俺らは時間を作って集まった。


それぞれどんな風にあれからの時間を過ごしたのだろうか。


俺は佐久間のお陰で割と早く気持ちは決まったと思う。


円形の机を囲って座る。


みんないつにもなく怖い顔だ。


俺らというグループは、あまり意見を戦わせるようなことをしたことがない。


その経験の少なさゆえの緊張感だ。



照の呼び掛けに各々頷いて、それから最初に話し始めたのは、意外にも控えめな佐久間だった。


昨日俺とした話をもう一度、それぞれの目を見ながら堂々と言ってのけた佐久間に少しだけ戸惑った。


覚悟を決めたはずだけれど、佐久間の覚悟には到底及んでいないのではないかと不安になったのだ。


でも、ふんわり笑った佐久間が、阿部ちゃんもだよね？と問いかけてきて、胸の中の渦がスっと消えた気がした。


大丈夫だよと、言われた気がした。



阿「俺も佐久間と同じ。
悔しいけれど事務所の決めたことに反発出来るほどの力は俺らにはない。
だから受け入れようと思う。
前向きに、みなが加入することはものすごく大きな戦力を得ることだと捉えるよ。」


深「…俺も、かなあ。
滝沢くんも認めてるし、俺らがどうこうできる次元じゃなくなってんのかなって。
みなは悪い子じゃないのは知ってるし、なんか色々とすげえし、スノのレベルも底上げできるきっかけになるんじゃないかなって。」


岩「前向きに捉えたい、俺も。
というか前向きにやってくしかねえよな。」


渡「…だな、向こうも責任もってやってくれるって言ってるみたいだし。」


宮「…みんなは受け入れるの？
俺は嫌だな。」


深「どうして？」



反対は舘さんだけ。


誰よりもグループに対して熱い人だからこその反対なことは分かっている。


俺らもみなを受け入れるとしたら、全員一致でないといけないと思う。



宮「今まで6人で作り上げてきたことを1からにしたくないんだ。
なんのためにやってきたんだ、って。
1人を入れる労力って計り知れないと思う。
気持ちの問題だけでは済まないよ。」


渡「…まぁ、確かになあ。」


岩「………。」


佐「………。」


阿「………。」


深「………きじょーの空論？」


渡「…は？」


深「この間阿部ちゃんが教えたくれたやつ。」


阿「ああ、机上の空論ね。
頭の中で考えただけで役に立たない理論のこと。
それがどうしたの？」


深「じゃあさ、あってみよ、みなに。」







"加入"








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