L.O.V.E. (ページ30)

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お見舞い -Ki- ページ30

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お見舞いに行くと点滴中のAは眠っていた。

細い腕には採血や点滴のあとの絆創膏が
何箇所も貼ってあって痛々しい。

起こさないように静かに髪を撫でる。

「…みっくん」

「起こした？」

「ううん、大丈夫」

髪を撫でていた手をAの頬に持っていくと、
猫みたいに目を閉じて
俺の手に自分の頬をすり寄せた。

「今日は体調どう？」

「熱も平熱だったし、
痛みもだいぶよくなったよ」

「そっか、よかった」

「みっくん、お仕事終わるの早かったね？
それともまたお仕事に戻るの？」

「今日はもう終わり、
だからギリギリまでいるよ」

「本当に？」

「うん、だから点滴終わったら
少し外でも散歩するか？
今日は雨が降ってねぇーから」

「うん！
今日はいっぱい一緒にいれるのかー…
嬉しいな。

なんかさ、こうやって入院して、
みっくんと一緒に過ごせることって
超絶幸せなことなんだなって
改めて感じてる…

みっくん…大好き…」

「そうだな…
お前が元気でいてくれれば
俺はなんだっていいよ、
だから早く元気になれよ？」

「みっくん、好きって言って？」

「病人だからって調子にのるな」

「いいじゃん！
こーゆーときこそ言ってよ、好きって」

俺はAを黙らせるように
自分の人差し指を押し当てた。

「しつこい」

押し当てていた指を離すと
触れるだけのキスをした。

「…A、愛してる」

-Fin-