ふたりぼっち 【増田俊樹】

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｢ちょっと、待ってください｣



相手に届くかも分からない声で、店員さんを呼び止める



咄嗟に出た俺の声に、すぐ反応してくれて
振り向いてくれた。



振り向いた店員さんの顔は、やっぱりAちゃんで、でもどこか、げっそりとしていた。




貴｢は、はい…どうされましたか？｣



皆は勿論俺たちが知り合いだなんて知らないから

あくまでも、店員と客 を装って。







増｢…Aちゃん、でしょ？｣

少し緊張してしまった。だが、それよりAちゃんだ。


近くで見ると隠しきれてない隈と
前会ったときよりも、明らかに痩せている顔




貴｢そ、うです…増田さんっ、｣


増｢はは、良かった。元気そうで｣



そんなの嘘だ。『元気そう』と言う言葉が一番似合わない。

元気なんかじゃない。そんなの知ってる。
なのに、そんなことを言ってしまった。




貴｢……たす、けてください…増田さん…｣



その一言の重みは凄い。
俺が助けないと、駄目だ。
もうAちゃんは限界突破していた。



でも、あいにく今は最低だが、助けられそうにない

西山たちにも、注文と言っていた。




後、ほんの少し
頑張ってくれ





増｢そっか、ね、バイトっていつ終わるの？｣









バイト終わり、Aちゃんを迎えに行く。







21時に








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