sin16 ページ16
未解決事件
公安局広域重要指定事件102
後にそれは"標本事件"と呼ばれることになる
標本事件とは
3年前にまだ慎也くんが監視官だった頃
当時執行官だった佐々山という男が
犠牲になった事件だという
犯人はバラバラに切り開いた遺体を
プラスティネーションで標本にして
それを街のど真ん中に飾り付けた
結局別件で捜索願の出ていた
高校教師"藤間幸三郎"のアパートから
問題の樹脂が見つかり
彼が失踪した途端に犯行も止まった
間違いなくクロではあったが
藤間は化学の素養なんて無く
問題の樹脂を誰が調合したのか
入手経路も謎のまま
つまり実際のところは迷宮入りである
そんな事件をきっかけに執行官に堕ちた
慎也くんは未だにこの標本事件を調べ続けている
以前彼から話を聞かせて貰った時に
見せて貰った一枚の写真
ピンボケしていてほとんど顔はわからないが
綺麗な白い髪の男と
そのファイル名は"マキシマ"だったということ
手掛かりはそれだけだと聞いた
そして私はこの標本事件で
何か大切なことを忘れている
高校生だった私は
きっとこの事件に何らかの形で巻き込まれた
左足を失った
本当にそれだけだろうか……?
当時のことを
私は何も覚えていない
だけど思い出さなきゃいけない気がするの
何か…とても大切なことだと思うから……
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いつご(プロフ) - 続きが気になります!頑張って下さい! (2019年8月2日 3時) (レス) id: 1a904e1a9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼月 | 作成日時:2019年3月20日 17時