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翌朝

泣き過ぎたのか、ガンガンと響く頭痛で目を覚ました。

ぼうっとする頭で、スマホを操作すれば

[A、大丈夫?
昨日の朝からツイートしてないけど……。]

[A、辛かったらいつでも話聞くからね。]

なんて、仲のいいネ友からの心配の通知が溜まっていた。

普段なら嬉しくてたまらないけれど、今は昨日の出来事が事実だと主張してくるうちのひとつでしかない。

辛くてスマホの電源を落とした。

「……。」

寝れば少しは冷静になれると思ったのに、むしろモヤモヤが募るばかりで嫌になる。

何も考えたくなくて、布団の中でぎゅっと丸まった。

───コンコン

「……はい。」

しばらくじっとしていると、遠慮がちなノック音が響いた。

……誰?

お母さんとか……?朝なのに、リビング行ってないし。

きっと呼びにでも来たんだろう。

断らないと。今は朝ごはんなんか食べれる気分じゃ……

「Aちゃん、やんな?いきなりごめんな。
これから朝ごはんなんやけど、さく……お姉ちゃんからな、Aちゃんを呼んできて欲しいって頼まれて。
もし良かったら、一緒に行かへん?」

「っぇ、」

部屋の外から聞こえた声は、想像していたのとは全く違っていて

思わずガバッと起き上がってしまう。

そんな、坂田さんが………、、!?

うそ、なんで、なんで私の部屋にいるの

なんで坂田さんが私を呼びに……。

「……あー。知らない人やもんな、嫌やったら全然。
お義母さんも、辛そうならお部屋でって……」

「っ、行きます」

気付いたら口にしていた。

「っほんま?良かった……。じゃあ、待っとるな」

バカみたいだ

「は、はいっ。すぐ、準備しますっ」

あんなに昨日聞きたくないって、会いたくないって思っていた相手なのに

「あはは、そんな急がんでもえーよ。」

今はこんなにも高鳴っている自分の心に

この期に及んで、少しでも可愛く見られようとしている自分に

反吐が出そうだ。

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作者名:ももせ | 作成日時:2023年5月3日 21時

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