57,メール ページ26
クラスの雰囲気が、
黄色い歓声も聞こえることもなく
ただ静かに、誰も笑ったりしない空気になっていた。
光、
それだけ必要とされてるんだよ。
授業中の今も、
きっと7〜8割が光のことを考えているだろう。
私もその中の一人だ。
いつも、
賑やかなクラスだ。
先生も驚いているだろう。
「…起立、礼」
よりによって、
今日の日直は光のことが大好きな子だし。
もう、
脱け殻みたいになっていて。
授業が終わって、
10分の休み時間。
次の授業の準備しなきゃ。
そう思った途端、
携帯に一件のメールが入った。
送信主は…
何となく予想はしてた。
「…光」
小さく呟いてから、
届いたメールに目を通す。
『唐突にごめん。
親が心配になっちゃってさ
急遽あっちに帰ることになりました。
ほら、
こっちに出てきたのも
親の許可なんてなくてさ
荷物まとめて出てきちゃったから。
Aが好きだよ。
ずっと好き。
なんなら今も好きだよ。
でも、
ちょっと帰らなきゃ。
けじめつけて、
勉強も集中しなくちゃいけないからさ
Aのアドレス、消します。
また会えたらいいね、
なんて。
明日、
午前にはもう電車に乗ります。
またね。』
私はすぐにトイレに駆け込んだ。
教室でなんか、
恥ずかしくて泣けない。
明日は学校だから、
見送れない、か。
受け止めるしかないんだ。
アドレスも消されて、
残ったのは彼にもらったブレスレットくらい。
すると後ろから声がした。
「A」
「…そら」
そらも泣いている。
もしかして、
そらにもメールが来たのかな。
「明日さ、
学校さぼろうよ」
そんな彼女の言葉。
私には、
しっかり理解ができた。
「うん。
そらるとまふも強制ね」
「うん」
なんて、
二人で泣いた。
サボる、なんて
そんな手があったのを忘れてた。
涙を拭って、
私達はすぐに、そらるとまふの所へ駆けた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 465人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アカメガネ(プロフ) - 今更ながらこの小説を読ませてもらっています。luz君から引っ越しが告げられるという意外な展開のとこから本当の友達が引っ越すかのように悲しくなる位のめり込みました(( これからも活動頑張って下さい！(?) (2015年12月6日 1時) (
レス) id: 58de198dd5 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 奈美子さん» そうですね…小説作りますけど、題名がまず『ぱんつ。』で、luzさんと夢主さんにはぱんつ被って恋してもらいます(笑顔)。チャットになってしまうので、レスは不要です。 (2015年11月15日 4時) (レス) id: 78a494227f (このIDを非表示/違反報告)
奈美子(プロフ) - めろんぱんさん» そうですねwじゃぁもしも最終的にぱんつが一番多かった場合ぱんつ被って踊り明かしますか？← (2015年11月15日 4時) (レス) id: d0399a74e9 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 奈美子さん» 嬉しいです…!! 27日よりもぱんつの方が投票多いんですよもう泣いていいですよね泣きます('∀'°。 (2015年11月15日 4時) (レス) id: 78a494227f (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 胡麻崎さん» コメントありがとうございます!! せっかくコメントしてくださったのにすみません…!! 是非アンケートの方にご協力願いたいです！ (2015年11月15日 4時) (レス) id: 78a494227f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
