48,新しい友達 ページ17
授業が終わり、
ご飯の時間になった。
私の席の前は空いている。
本当はクラスの女子なんだけど
違う教室に行ったから。
「A、元気出しなさい」
なんて、
誰かと思えばそらるに頭を叩かれる。
「…うん」
きっと、
こんな私が変だと思っているのだ。
そらるやまふには、
いつも笑顔を見せているから。
光に何て言えばいいんだろう。
なんて、
そう考えていると
私の肩を誰かが叩いた。
「あの、Aさん」
後ろを向くと、
そこには見慣れた彼女がいた。
「えと…そらさん?」
あんまり会いたくない人。
この前だって、結構酷い態度を取ってしまった。
「一緒にご飯いい?」
なんて、
いつもはまふが座っているはずの席を指指した。
そらるを見ると、
なんだか耳が赤くなっていて
分かりやすいな、なんて少し笑いそうになった。
「うん」
そらさんが席に座ると、
光の香水の匂いがした。
あぁ、ちょっと泣きそう。
まふは「もう光はAさんのことが好き」
ってそらさんに聞いたらしいけど
こういうとこで、やっぱり違うんじゃないか
なんて思ってしまう自分がいる。
「あのね、光と別れたの」
彼女は笑ってそう言った。
私と違って、
光に釣り合いそうな女の子。
「光はAさんのことが好きなんだって」
なんて、
私を見てそう言った。
何て言えばいいのか分からなくて
ただ、頷くことしかできなかった。
「私ね、
来週あっちに帰るんだ」
あぁ、やっぱり。
そう思った瞬間、
そらるの顔が苦くなった気がした。
もう、
私は可笑しいだろうか。
それでもいいや。
「そらさん」
「ん?」
「私と友達になってください」
自分からこんなことを言うのは始めてで、
こんなに緊張したのも久しぶりだ。
ただね、
そらさんがせっかくこっちに来たのに
友達一つ作らずに帰るのは可哀想な気がして。
「う、うんっ」
彼女は笑って、
でもそれでいて、綺麗な涙を流した。
そこでね、
一つ提案があるんだ。
「こいつとも友達になってあげて」
なんて、
そらるの肩を叩いた。
一度も喋らなかったそらるが、
私を見て少し睨んだ。
「うんっ、よろしく…ね」
なんて
そらるの表情を伺って言う彼女。
やっぱりこの人、
全然悪い人じゃないや。
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アカメガネ(プロフ) - 今更ながらこの小説を読ませてもらっています。luz君から引っ越しが告げられるという意外な展開のとこから本当の友達が引っ越すかのように悲しくなる位のめり込みました(( これからも活動頑張って下さい!(?) (2015年12月6日 1時) (レス) id: 58de198dd5 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 奈美子さん» そうですね…小説作りますけど、題名がまず『ぱんつ。』で、luzさんと夢主さんにはぱんつ被って恋してもらいます(笑顔)。チャットになってしまうので、レスは不要です。 (2015年11月15日 4時) (レス) id: 78a494227f (このIDを非表示/違反報告)
奈美子(プロフ) - めろんぱんさん» そうですねwじゃぁもしも最終的にぱんつが一番多かった場合ぱんつ被って踊り明かしますか?← (2015年11月15日 4時) (レス) id: d0399a74e9 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 奈美子さん» 嬉しいです…!! 27日よりもぱんつの方が投票多いんですよもう泣いていいですよね泣きます('∀'°。 (2015年11月15日 4時) (レス) id: 78a494227f (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 胡麻崎さん» コメントありがとうございます!! せっかくコメントしてくださったのにすみません…!! 是非アンケートの方にご協力願いたいです! (2015年11月15日 4時) (レス) id: 78a494227f (このIDを非表示/違反報告)
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