36,しょっく ページ2
私の涙はようやく止まり、
二人で教室に戻るとそらるが机に寝そべっていた。
そらるもショックだろうな。
なんて、
転校生も浮かない顔。
光なんか、
クラスの女の子の声すらも上の空。
いつもなら笑顔で返事するのに
今は笑いもしないで、ただボーっと空を見ていた。
まふは、
私に「大丈夫だよ」なんて笑いかけた。
何が大丈夫なのよ。
そう思って、
席に着くとちょうどチャイムも鳴った。
あぁ。
勉強する気なんか無いわ。
光の、
ふさふさ風になびく髪を見ながら
私は再び、目尻が熱くなった。
泣くな。
だめ、
今は絶対泣いちゃだめ。
もっと、
光と出掛けたりすれば良かった。
もっともっと、時間が欲しかった。
足りないよ、何もかも。
私もそらると同じくうつ伏せになって、
目を瞑って小さくため息をついた。
もう嫌だ。
光のばーか。ばかばか。
なんて
光は別に悪くないかも。
きっともう、
そらさんに夢中なんだろうな。
いいな。
なんて思っていると、
いつの間にか朝のHRは終わっていた。
その途端、
そらるが私の方を向いた。
「俺等、もうだめだね」
「…うん」
「ショックでかい」
「私もでかい」
なんて、
そらると一緒に寝そべる。
彼の髪の毛を触ると、
シャンプーの匂いが広がった。
あぁ。
だから、
贅沢しないでさ?
まふとそらると、
三人で仲良くやっていけば良かったのに。
まふが、
光をファミレスに誘ったのが悪いんだもん。
あの時会わなければ…
って、いくらなんでもまふが可哀想か。
次の授業の教科書を、
リュックから引っ張りだして
また机に寝そべった。
「A」
「んー…」
なんて返事をすると、
その呼び掛けの主は光だった。
「後でさ、話があるんやけど」
「…うん」
別れ話だろう。
言われなくても分かってるって。
もう覚悟はできてるよ。
好きだけど。
光のことまだ好きだけど。
でも
転校生さんには負けるから。
たぶん。
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アカメガネ(プロフ) - 今更ながらこの小説を読ませてもらっています。luz君から引っ越しが告げられるという意外な展開のとこから本当の友達が引っ越すかのように悲しくなる位のめり込みました(( これからも活動頑張って下さい!(?) (2015年12月6日 1時) (レス) id: 58de198dd5 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 奈美子さん» そうですね…小説作りますけど、題名がまず『ぱんつ。』で、luzさんと夢主さんにはぱんつ被って恋してもらいます(笑顔)。チャットになってしまうので、レスは不要です。 (2015年11月15日 4時) (レス) id: 78a494227f (このIDを非表示/違反報告)
奈美子(プロフ) - めろんぱんさん» そうですねwじゃぁもしも最終的にぱんつが一番多かった場合ぱんつ被って踊り明かしますか?← (2015年11月15日 4時) (レス) id: d0399a74e9 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 奈美子さん» 嬉しいです…!! 27日よりもぱんつの方が投票多いんですよもう泣いていいですよね泣きます('∀'°。 (2015年11月15日 4時) (レス) id: 78a494227f (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 胡麻崎さん» コメントありがとうございます!! せっかくコメントしてくださったのにすみません…!! 是非アンケートの方にご協力願いたいです! (2015年11月15日 4時) (レス) id: 78a494227f (このIDを非表示/違反報告)
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