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「…わかった、俺達は先に局に戻って“あの喰種集団”の会議に顔を出してくる
米林、頼んだぞ」
「(あの喰種集団……？)」
なんのことかわからなくて、でもそれを聞く気力もない私をよそに才子さんが瓜江さん達に親指を立てた。
がちゃりと瓜江さん達がドアを開けて退室しようとした_____矢先。
「……お」
「……宇井特等」
「宇井、さん…？」
瓜江さん達と入れ違いざまに、宇井さんの姿。
「特等、会議は…」
「ああ、Aの容態が良くなったと聞いて抜け出してきた
……」
宇井さんが瓜江さんになにか耳打ちしてるけど、その声は聞き取れない。
予想外のお見舞いが来てびっくりしてるけど……お兄ちゃんの代わりに、かな。
「…？」
宇井さんがなにか話終えると、瓜江さんは少しためて「お願いします」と言ってその場を後にした。
「……A。意識が戻ったみたいでよかったよ
気分はどう？」
「……まだ……からだが重いです あと節々が……」
大変だったな、よく頑張った、と労ってくれる宇井さん。
昔から特別話したわけじゃなかったけど、お兄ちゃんと関わりが濃いから顔を見る機会は多かった。
義理の妹という事もあって、たまにメロンパン奢ってくれたこともあった。
「……米林」宇井さんは今度は才子さんに視線を向ける。
「にょ？」と才子さん。
「二人になった所済まないが…少し私も同席していいか？
話さなきゃいけない事がある……米林ならわかるだろうが、“あのこと”だ」
あのこと……って、なんだろう。
「うす……了解の助」才子さんは話の内容を察したかのように返事した。
……あれ。
二人の顔色、さっきよりも……暗くなってる？
「A」
「落ち着いて、聞いてほしい」
宇井さんがそう言うと、才子さんと宇井さんが私の両肩に優しく手を置いた。
「え……」
なに？
空気、変わって……
「有馬特等が、亡くなった」
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作者名：惰 | 作成日時：2023年7月21日 23時
