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……そんなこと、言われたって。
「やだ、Aぜったい何もしないから！！」
ほんとに意味わかんないよ。
急に現れてまた会えたと思ったらそんな事言われて、
……そうだ。
「……ねえ、別の方法考えようよ……」
そうだよ、きっと何かほかに方法がある。
泣き腫らした顔を上げて語りかける。
「わたしが……所有権、そうだよ、所有権！
それでコクリアにいる間に、もしかしたら政道を人間に戻す方法がわかるかもしれないじゃない……ねえ、そうしよう？」
そう言うと政道は、目を細めて首を横に振った…。
「……なんで……？」
「A
俺は、罪を償わなきゃいけない」
罪？
なんの、？
人を喰べてきたこと？
……そんなの。
「そんなの、望んでやった事じゃないでしょ……？！
無理やり喰種にさせられて……
そうするしかなかったんでしょ？！」
昔の政道を知ってるからわかる。
痛いほどわかるよ。
全てをわかる資格なんてなくても。
「Aが拒んでも……法寺さんにやってもらうだけだ」
……、
絶望した。
もう、どうすることもできないの？
「Aさん」
「……法寺、さん、」
後ろから法寺さんの声がして、ゆっくり振り向く。
「我々は…喰種捜査官です
そして……彼は、私のかつての大事な部下です
目の前の喰種を討伐するのも、
彼の意志を汲み取るのも、
私達の使命ですよ」
「……！」
冷淡にも聞こえたけど、どこかあたたかくも聞こえた。
「……そっ、か、」
法寺さんにここまで言わせるほど、
政道はもう後戻りするつもりはないんだね。
「A」
「たのむ。」
「_______っぅ、っ！」
眼を赤く染めて、ゆっくりと赫子を出した。
「A！！」
背後からアキラさんの声がした。
「お前にしか出来ない……
滝澤の想いを無駄にするな！！」
アキラさんの強い声は、脳裏にしっかりと刻まれた。
「______っぅ、あああああ！！！！！！！」
今までの想い、気持ち、全て込めて駆け出した。
そして私が取った行動に、政道は驚いたような顔をしてた。
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作者名：惰 | 作成日時：2023年7月21日 23時
