ただ愛する仲 Ⅳ【Hikaru.I】 (ページ45)

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検査が終わって、待合室に居ると
妹が険しい顔で近づいてきた。

照「え、そんなに悪いのかよ」

光「…、」

照「…何だよ怖いな、やめろよ」

光「肝臓は…症状が出たら終わり。」

…肝臓？
あまり酒も飲まない、煙草は最近吸っていない。

一番疑問を感じる部位だ。

光「肝臓は透析出来ないの。
　もし肝不全を起こしたら…手立てはない。
　まずは移植リストに、」

照「何、移植って。意味分かんねぇんだけど」

大体、顔を見て察した。

このままだと…俺は、死ぬ？

光「まだどうなるか分からない」

照「は？お前医者だろ？」

光「医師は神様じゃない！
　 1日でも長く生かすのが仕事！！」

照「分かった、簡潔に言う。俺は死ぬか？」

光「死なないっ！」

じゃあ何で泣いてるんだよ。
名前を呼ぶとさらに泣き出してしまう。

照「…泣きたいのは俺だしっ、」

光「兄さんは”死ぬ”なんて弱音吐かないで…っ」

俺が何をしたっていうんだ。

何で俺ばっかり？

どうして今？

肝機能が悪いと分かっていた事故直後、
もっと自己管理をしていればよかった話か？

この薬じゃなきゃよかった？

こんな人生、くそったれ。

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