ただ愛する仲 Ⅳ【Hikaru.I】 (ページ46)

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照「おう、遅かったな。…遅刻か？」

『用事があって、…貴方は？』

照「俺はー…＿＿＿＿＿
　慰霊碑を仕上げなきゃな。」

彼女になんて告げればいい。

今この話をした所で、また更に苦しめるし
追い打ちをかけることになるだろう。

照「ここから2人で作ろう」

俺が用意した慰霊碑の素材。

見覚えのある柱。

見覚えのある瓦礫。

見覚えのあるタイル。

照「見るのはしんどいかもしれねぇけど、
　これが出した答えだ。」

廃棄所から持ってきた事故の時の建物。
欠片から大きいものまで集めてみた。

あの事故を忘れてはいけない。

そんな思いを込めて。

『…1人で運んだの？』

照「あぁ…褒められたくて。」

『1人で苦労するから申し訳なく思うの、』

照「いいんだよ、
　ただこっからどうなるか…」

『…私は模型作家だよ？任せて。』

俺の心配は全く意味ないほど
パズルみたいにはまっていくのを尊敬する。

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医「移植しか手がない」

慰霊碑は順調でも、俺の体調は待ってくれない。
ついには入院まで勧められた。

…やっとばあさんの気持ちが分かった気がする。

照「…まだ、死ねねぇよっ」

上を向いて、涙なんか流さないように堪えた。

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