ずるい Part2 (ページ34)

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やっぱり北斗side ページ34

「ねえそんなに余裕なの？」

『まあね宿題は全部終わらせてるよ
てかさ、A受験勉強は？』

「えー凄いねわたし？大丈夫大丈夫余裕だから」

『逆にその余裕が凄いんだけど』

図書館で隣に座るAは俺を覗き込みにっこり笑う
受験生なのに呑気に受験勉強もせずに
俺の隣でにこにこ笑う彼女はつい最近俺の彼女になったんだ

「ねえほくちゃーーん遊びに行こうよお」

『この炎天下のなか？受験生のくせに？』

「んんんんんん」

机にうなだれる彼女を見て本を閉じて彼女の頭にそっと触れた

彼女といると俺はとことん甘くなるし

彼女のことになるといつもの俺じゃなくなるらしい

『どこに行きたいの？』

そっと頭を撫でる俺がそう言うと彼女はゆっくり顔を上げて俺をまっすぐ見つめ

「ほくちゃんと一緒ならどこでも」

んふふなんて効果音が付いてきそうなくらい可愛らしく笑うと俺より２つ歳上なことを忘れてしまう

一緒にいるともっともっとすきになり

一緒にいると愛おしさが増していく

『動物園は暑いかな？ごめん俺こういうの慣れてないから』

Aは俺の頭に手を置いて俺の髪に指を通すと

「動物園行きたい！ほくちゃんと一緒ならどこだって行きたいよ？」

そんな大人っぽく俺を見て笑うなんて

やっぱりAは俺より２つ歳上で俺なんかより大人なんだ