ネージュに染まれseason3 (ページ10)

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君のせいじゃない君のためラウールside ページ10

「内緒にして」

なんて言われて呼び出されたのはお洒落なカフェだった

『帰ってきてお願い』

真っ直ぐ目を見つめながら気持ちを込めてお願いした

だってAがいなきゃ

全然足りない

「...けじめつけなきゃなって思ってね」

『今どこにいるの？』

「うん、友達のとこだよ」

『北斗くん？』

「違うよもっとうるさいの」

ふふふと笑うAの目の下には少しくまが出来ていて

ほら、やっぱ無理してるじゃんなんて思うんだ

『いつ帰ってくるの？』

1週間が経ったけど少しも時間は進まなくて

ただしょっぴーは僕やふっかさんの話しを聞いて相当自分を責めてたんだ

だからさ

『お願いAはやく帰ってきて』

しょっぴーにしょっぴーのせいじゃないよって優しいAは言えるでしょ？

「ごめん遅くなった～」

おっきな声でにこにこ笑いながらAの隣に座った男の人を一瞬睨めばその人はにっこり笑ったんだ

「そんな顔で見んなよ～な？返してやるからさこいつは」

「ちょっと慎太郎うるさいよ
ラウちゃん？ちゃんと帰るからさ待っててよ
ね？お願い」

ふふっと笑うAに仕方なく頷けば男の人は僕を見てやっぱ笑ったんだ

「叶わない恋って辛えよな」

なんて僕の心を見透かしてさ

でもいいやAが帰ってくるならさそれで

それでいいや

諦めるんじゃない

Aのために僕は初恋に鍵をするんだ

他の誰でもなくって

君のためにだよ