ネージュに染まれseason3 (ページ19)

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一度きりは君のため北斗side ページ19

君になら傷つけられたって

君になら騙されたって

君になら苦しめられたって

それでいいって思ってたし今でもそう思ってる

俺が君に出来ることなんてあまりにも限られてるけどさ

「珍しいね北斗が俺呼ぶって」

『京本に一生に一回並みの話しがあったからね』

「Aの話しなら聞かないよ？」

先手必勝かなんかかよ

全くなんなんだよ

でも君にしてあげられることがひとつ残ってるとしたらこれだから

『解放してやれよもう』

俺のためじゃなくて君のためだけにこの言葉を使う日が来るなんてね

俺はそのくらい君のことが好きだったから

「Aに殺されてもいいって俺本気でそう思ってるんだよね今も昔も」

京本の言葉に唇を噛んだのは京本があまりにも寂しそうな目をしてたからで

ああ

こうやっていつもAは京本の言葉に縛られてたんだって痛いくらい感じたんだ

『Aにならって俺もいつも思ってたよ』

「ん？」

『AにならAだけにって』

でも俺はそれ以上に君のために君だけのために

君は俺の中で唯一無二のヒカリだったから

『Aだから俺は全身で愛せたからさ
あいつの未来を奪うなら俺はお前を絶対許さないしAのために解放してよ』

もう君が手に入らない未来でも俺は君が笑ってくれてたらそれでいいと思ったんだ

君が幸せになれるならそれでいいって

君のために俺が最後にできるのは

俺の中でいつもヒカリだった君の歩く道を

最後に照らしてあげること

「北斗に俺の気持ちはわかんねえよ」

そんなの知ってるよ

でも

俺はAを最後まで全身で愛したいんだよ

最後くらい真っ直ぐに愛したいんだよ

『多分これ一生に一回のお願いだわ頼むわ』

そう

これは一生に一回のお願いだよ

それは君のためのお願いだ