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あのねの話しはまた今度 目黒side ページ30

『A?』





「うん」






『A?』







「うん聞こえてる」








抜け殻みたいなAはただ口を開けて言葉を出してるんだろう







めんどくさい女は苦手だし






厄介な女も苦手






でも






Aはちょっと違う







家の中ですっぴんの髪の毛ボサボサで歩き回りラウールと遊んでる姿なんてまるで子供






それなのにこんな顔できるって俺に言わせればある意味興味しかそそられない





むしろ隙しかないのがA








「なにも聞かないの?」








急に立ち止まって俺を見上げるAは今にも壊れそう








『聞いてほしいの?』







「...ちがう」








お前ろくな男と恋愛してないでしょ?と本当は聞きたいとこだけど








『あのさ〜...』







俺の次の言葉を待つAは少し肩を震わせた









『中途半端じゃなければいい?』








「...っえ」








『中途半端じゃなければ問題ないってことだよね?』








生暖かい風が吹いてふわりとAの甘い香りがした








『俺は中途半端にAに関わったりしないから安心しなよ...ほら帰ろ』








Aの手を握りゆっくりと歩き出せばAは俺の手を一度ぎゅっと握ったんだ








大丈夫









俺はお前にもうごめんなんて言わせないよ








とかね思ってたのよなこの時さ

泡のようには消えない→←夜道の迷子は君のこと 目黒side



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作者名:むぅ | 作成日時:2019年8月20日 0時

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