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Dream 6 ページ6

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「A、今日から運動部に臨時で異動ね」

「…は?」




月曜の朝。

勤めている新聞社に出勤すると
デスクで待っていたのは人事部である同期の姿。

何言ってるんだ、この女。




「だからデスクも移動させといてね。よろしく!」

「は?え?え?臨時で?どこに異動って?」

「運動部!」

「は?」

「だから、う・ん・ど・う・ぶ!」




聞こえなかったわけじゃない。
何故、急に異動になったのか分からずまともな返答ができない。

困惑気味の私に構わずデスク上にあるファイルをまとめ
じゃ、デスクの移動よろしく、とだけ伝えて去っていく同期の女。




「…は?ほんとに?」




……昨日といい、今日といい、心臓に悪いことが多すぎない?


運動部。
新聞社ではスポーツに関する記事を作る部署のことだ。

運動部はとても人気のある部署で入るのは非常に難しく実力社会。
なのに臨時で私が異動なんて何故なのだろう。

若干二日酔い気味の頭で考えたところで
答えなんて見つかるわけもないし頭痛がひどくなるだけ。


……少しは自分の力を信じていいのだろうか。








「社会部から異動してきました。阿川Aです」

「あー来た来た!待ってたよ阿川さん」




運動部の階に移動してドアを開けると同時に挨拶すれば
部長らしき人が目の前にやってきた。

はいこれ、と言って渡されたのは数枚の紙。




「どうしても先方から君に担当して欲しいって言われてて。
今日からしばらくの間担当よろしくね」

「承知しました」

「早速で悪いんだけど代々木体育館行ってきてくれる?
今日試合あるみたいだし」

「……試合?」





部長の言うことに対して疑問に思い
そこで初めて渡された資料に目を通す。





「男子バレーボール…、ですか」

「そう!最近話題でしょ、妖怪世代(モンスタージェネレーション)

「…そうですね」






男子バレーボール妖怪世代(モンスタージェネレーション)

その中の一人、木兎光太郎選手は昨日結婚式に参加していたし
夜久くんも該当者である。とても有名で人気な選手らだ。

…今回はそんな彼らに関するネット記事を作るのが仕事らしい。






「阿川さんは若いのに優秀な記者だって聞いてるよ」

「!」

「……期待してるからな」

「ありがとうございます!全力を尽くします!」






これは私の実力で掴んだ仕事だと確信してやる気が出る。

……私がもっと、彼らの魅力を引き出してやる。

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作者名: | 作成日時:2023年6月30日 15時

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