episode 3 ページ3
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「あ、A同じクラスだったんだ!
嬉しいー!」
居心地の悪い新しい席から離れ
知り合いの中に溶け込むと
中学から『友達』である、沙羅がいた。
「え、Aと知り合いだったの沙羅」
「中学の時部活が一緒だったの。
バドでダブルスのペア組んでた!」
何となくで始めたバドミントン。
そこで知ったのは"ペア"という重み。
「私結構調子の良い時と悪い時の差が激しくて
Aにすごい迷惑かけたけどね」
相手の欠けている部分を補いながら
組み立てていくチームワーク。
"補う"という作業は得意分野であるけど
中学3年間1度も好きにはなれなかった。
相手に合わせてあげてるっていう感じを
自分の中で良い方向に捉えられなかったからだと思うけど。
「沙羅、それはお互い様だから迷惑なんて思ってないよ。
引退のときもそう言ったじゃん」
「……そうだけど、」
「ほんとAってこんなポンコツ沙羅にも優しいよね」
「え、今私のことポンコツって言った?!」
沙羅と会話をするもう1人の『友達』、奈々の"優しい"という言葉。
………これが"八方美人"と言われる原因なのかな。
「はい、席つけー。ホームルームするぞー」
タイミングが良いのか、悪いのか。
何かがわかりそうだったのに
先生の登場でそれは食い止められた。
「よし、皆席着いたな。
さっそくだがホームルーム委員決めるぞー」
…………あぁ、ほんと居心地悪いな、君の隣は。
「よし、皆の推薦でホームルーム委員は
この2人に決定!前に出てる2人に拍手!」
"八方美人"な自分に抱かれたイメージが
推薦される材料になるなんて。
………………まぁ、予想着いたけど。
相手がこの人だとは思わなかった。
「よろしくね、"優しい"阿川さん」
………あ、わかった。
やっぱりその言葉が"八方美人"と言われる原因なんだ。
ねぇ、赤葦京治くん。
その含みのある艶やかな笑み、ほんと苦手なんだけど。
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倫(プロフ) - カルマさん» ありがとうございます!コメント嬉しいです!頑張りますっ......! (2020年6月19日 23時) (レス) id: 48fe9f4fbb (このIDを非表示/違反報告)
カルマ - この作品大好きです!完結まで頑張ってください! (2020年6月19日 20時) (レス) id: 7ca463c807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:倫 | 作成日時:2020年5月2日 0時