時間を止めて ページ17
．
「じゃあ、また連絡しますね」
「あー…うん…」
「すみません、いきなり」
「いやっ嬉しかった。ありがとう」
「いいえ」
「…あーあのさ」
「はい？」
「……けーき」
「ケーキ？」
「母さんが、ケーキ送ってくれてさ、よかったら…食べていかない？あっちでは結構有名なとこのみたいでさ、俺ひとりじゃ食べきれねーし…」
「いいんですか？」
「お前が、大丈夫なら…」
「じゃあ、食べて行きます」
なんとか引き止めることが出来て、中に一緒に入ってリビングで一緒にケーキ食べて、会ってなかった分を埋めるようにずっと喋ってて…
あっという間に時間は経って
気づけば終電はあっという間に終わっていた。
「あ、終電」
「あ…送って行こうか？」
「いや、いいですよ」
「タクシー呼ぶ？なんだったらうちの運転手に送ってもらってもいいし」
「あー…どうしよっかな」
「…泊まってっても、いいけど」
「あー…」
「…うちのに、たのもうか」
「泊まってもいいんですか？」
「え？！あ、うん。いいけど…大丈夫？」
「大丈夫です。始発とかで帰れば」
「あ、じゃあ…泊まる？」
「服とお風呂貸してくださいね？」
「それは全然いいけど！」
「じゃあ、泊まりまーす」
なんとなく言った言葉。
いつもなら変態って返されるのに、今日はそれにOKの返事が来て妙に緊張してくるっていうか…
そう思ってるのは俺だけみたいで
バスタオル貸してとか服貸してとかお風呂どことか、色々聞いてくるから
なんか俺も考えてる暇がなくて…
気づけば俺の服を着たAが隣に座っている。
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作者名：suzu | 作成日時：2019年8月1日 19時
