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普通の彼氏 ページ13
《Aside》
「今週両親帰ってくるんですよね？」
「あー、なんか来ないかもって」
「え？」
「株が安定しないんだって。だからアメリカ離れられないって、まぁ母さんの話だから本当か知らないけど」
「先月帰ってきた時は長く居れたんですよね？」
「居たね」
「今月も帰って来れたらいいですね」
「べつに、いいけど」
「良くないですよ！先輩がちゃんとご飯食べれる唯一の日じゃないですか！」
「まぁー」
「シェフ来るんですか？」
「うん。母さん料理したことねーもん」
「じゃあ、今度私がご飯作りましょうか？」
「まじで？！！」
「うわ。テンション上がってる」
「食いたい！え、作れんの？」
「…なんですか、その目」
「いや、作れんのかなって」
「作れます」
先輩の両親はアメリカ在住で年に数回しか日本に帰ってこないらしい。
櫻井翔ってのは、日本でも大きな会社の社長さんの息子。
そんなんだからモテるんだろうけど、私は最初から性格悪くて口悪い男としか思ってなかったから家庭の話を聞いてもどうも思わない。
金銭感覚とか全然違うなーとは思うけど
その後も生徒会室に行けなかったぶん、ずっとお話していた
先輩はぶっきらぼうだけど色々と話してくれる。
いつもこんな感じで他愛のない会話をずっとしてるのが楽しい。
先輩はどうなのか知らないけど、こんな普通のデートが私は楽しいから、教えてもらった英語なんかさっぱり忘れました。
．
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作者名：suzu | 作成日時：2019年8月1日 19時
