稀血のペットになりました。

＊ ページ36

話を聞いてみると、この2人は鬼でありながら人を喰わない。つまり私と一緒の存在だ。

珠代さん…お姉さんの方は医学に精通しているらしく、鬼を人間に戻す方法を探しているらしい。

そこで、私の体を色々と調べさせて欲しいとの事だ。

私としても早く人間に戻りたいし、願ったり叶ったりな事だ。

…………………………………本当に？

ﾎﾝﾄﾆﾎﾝﾄﾆﾎﾝﾄﾆﾎﾝﾄﾆ？？？

私は今ご主人様の元に監視対象として一緒にいるにすぎない。本来ならただの一般隊士と柱なんてどう考えても釣り合わない。

つまり、「鬼」だからこそご主人様の傍に堂々といれるわけだ。

…でも、簪だって貰ったし…。きっと、人間に戻っても一緒にいてくれる、はず…。

ああもう自分の気持ちが分からない。思考がぐるぐるする。

「おい、聞いているのか醜女！珠代様の話を無視するなど万死に値するぞ！」

男の子に怒鳴られ、現実に帰る。

『すみません。考え事を。勿論協力します。いや、させて下さい。』

とりあえずご主人様の事を考えるのはやめよう。鬼殺隊の隊士として、協力するのが1番最善ではないだろうか。

それにしても、こうやって人間と鬼が協力するのは嬉しい。

「それでは、Aさんの体を調べさせていただきますね。愈史郎、あなたは少し外へ。」

愈史郎と呼ばれた男の子はぶつくさと言いながら部屋を出る。

蟲柱様と珠代さんによる診察が始まった。

＊→←診察される。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す