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ぼう、と、川を見、フラフラと立ち上がる敦。
その目には、意地でも生き残ってやる、そういう意思が宿っているようにみえた。
(次此処を通った者の財布を奪う…！)
そう、決心した。
が。
｢…これはノーカンで…っ！｣
目の前に、浮かぶ足。
それは明らかに、｢人｣と思われるもの。
ダラダラと汗が滴り落ちる。
助けるか、見過ごすか。
だが、根は優しい敦である。
ドボンっ、と音を立て、布切れのような服を濡らし…
助けることを選んだ。
｢ゲホっ、｣
助けた人は息を吹き返した。
｢あ あんた川に流されてて…大丈夫？｣
敦は目を覚ました人に対し、そう心配の念を向けた。
すると、人_男はスっと目を細め、
それから、
｢…ﾁｪｯ｣
男は助けてもらったにもかかわらず、
すこぶる嫌そうな顔で、そう舌打ちをした。
｢君かい？私の入水を邪魔したのは。｣
男は開き直ったような態度で敦に向かってそう声をかけた。
｢邪魔なんて！…僕はただ助けようと…！｣
敦は困り顔でそう答える。…そしてはたと気づく。
男は入水と言った。
入水とは、なんなのだと。
｢知らんかね？入水。…つまり、自.さつだよ。｣
平然と答える男に、敦は、
こう答えるしかなかった。
｢は？｣
続く
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西鶴(プロフ) - 今日帰宅したら更新すると思いますー💦 (2022年10月19日 8時) (
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作者名：西鶴 | 作成日時：2022年10月1日 18時
