一体何があったのか。 ページ17
藍沢サイド
翔北に着いて俺は白石達に任せる。橘先生も待っててくれてたようで急いで集中治療室に向かう。
エレベーターへと乗り込む俺。扉が閉まったと同時に橘先生は深くシワ寄せた表情でこちらを向いた。
橘「藍沢。単刀直入に言う。
Aの一連や行動から見て…今回の事は、
自○と見ていいだろう。
それと、倒れていた原因だが、あいつの脳に異変があったそうだ。」
橘先生は俺を見ながらはっきりそう言った。やはり、自○未遂だったのか。
信じたくなかった。けれどそれと同時に己を恨み憎んだ。
俺はあいつを支えるとそう誓ったのに、結局俺は何もしてやれなかった。普段のあの笑顔の裏にある悲しみを、闇を、俺は気づいてあげることが出来なかった。それが何よりの後悔だ。
そうこうして、集中治療室についた俺たち。
扉をそっと開ければ静かにベッドに横たわるA。
今にもそこから消えてしまいそうな、そんな雰囲気だった。
俺と橘先生はAのベッドに近寄り、俺は彼女の顔を見る。
病気以前より細くなってしまった彼女がなんだか俺は怖かった。
俺も橘先生も一言も発さないままの無音の部屋。その空気を変えたのは…
「久しぶりだな、藍沢。」
部屋に入ってきた脳外科ではライバルだった新海。
藍「来るのが遅くなって悪かったな。で、Aの容態と状況は？」
新「Aちゃん、骨髄性白血病を患ってたんだな。知らなかったよ。で、頭の方だが、問題はなさそうだった。そう考えると…」
橘「ストレスから来るもの…だな？」
新「ええ、恐らく。それに自○未遂をしたということは精神的にも何かしらの症状があるはずだ。強い薬も使ってるし相当な痛みも感じることが増えたはず。」
藍「となると、今後脳がその痛みを忘れようと…」
橘「また何かしら起こるだろうな。…藍沢、今の抗がん剤は、はっきり言って効果はそんなに発揮されてない。次の抗がん剤治療のストップが出たら…」
藍「分かってます。彼女を連れて帰ります。治療の方も覚悟は…」
俺は「覚悟は出来てます」と言いたかったのに、出来ていると言えなかった。言ってしまったらそれは現実になってしまいそうで怖かった。
刻一刻と、時と流れは悪い方へ進んでいく。
作者
哀羅です。お気に入り登録者数百人越え！ありがとうございます！ここで補足です。人の脳は痛みを長期に渡り感じると、意思とは関係なくそれを忘れようとします。時には記憶までも。私も体験済みです。
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藍沢先生が好きな人 - 山P大好きで学校で山P山Pって先生に苦笑いされました。(笑 (2020年9月26日 10時) (
レス) id: 101530242c (このIDを非表示/違反報告)
藍沢先生が好きな人 - 私生意気な14歳 (2020年9月26日 10時) (レス) id: 101530242c (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 藍沢先生が好きな人さん» 返信遅くなりすみません！嬉しいお言葉、私には持ったいないくらいです。ありがとうございます！！！ (2020年9月26日 6時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
藍沢先生が好きな人 - 頑張ってください。これから楽しみにしてます。 (2020年9月24日 23時) (レス) id: 101530242c (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 赤兎さん» 赤兎さん、早速コメントありがとうございます！そうですよね…！バッドエンドだからこそ、本当はもっとこうだったのにー！とか思い浮かびます。ご意見ありがとうございます！ (2020年9月23日 11時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍琉 | 作者ホームページ：http://.uranai.riane.jarrck
作成日時：2020年9月16日 22時
