◇第五十九章◇ ページ12
銀時side
貴方「昔の約束覚えてる?」
ふと、Aが聞いてきた。
俺は、約束したことが多過ぎて分からなかった。
銀時「どの約束だ」
貴方「戦争が終わったら、また一緒に飲みに行こうってやつ」
俺はその言葉に、あー、と答えた。
まるで忘れていたかのように。
けど、覚えてるよ。しっかり。
10年前から…あの時からその約束だけを守って、お前のことを、Aのことを待ってたんだ。
今はもう何か、ダチって感じだが、戦争時は…あ、何かこれ俺っぽくない。
いや、戦争時はね、Aのこと好きだったんだよね。
自覚した時自分でもビビったわ。
まさかこの俺が恋愛なんてことするとは思わねぇもんな。
とにかくだ、俺はまあ色々あって、Aは死んだものだと思ってたわけだ。
けど、戦争が終わったら一緒に飲みに行こうっつー約束をしたわけだし、侍なら守れねぇ約束するんじゃねぇって思ってた。
だから、何処かで生きてるって信じてたかったんだろうな。
そして今、昔のように俺の隣に居る。
それだけで充分だわ。
俺は一応念を押す。
また約束果たせずにどっか行っちまっても困るしな。
銀時「そんなんも有ったな。今度、今回は必ず飲みに行こうぜ」
覚えてないような口ぶりなのは…何でだろうな。
うん!とAは笑顔で返事をする。
俺とAは残りの失敗作をサッサと口に放り込み、屋根の上に上がった。
空はもう暗い。
男女が二人きりでとか、普通なら怒られそうだよな。
いや別にどうこうとかねえけど、視聴者様から苦情来そうだし…。
俺は、Aが覚えてるか分からないことを言った。
銀時「ま、俺もお前との約束は守ってるし」
貴方「え?」
驚いたような顔をするA。
銀時「覚えてねえの?」
そう言うと、Aは少し考えるような顔をした後に、思い当たったかのような顔をした。
貴方「覚えてるよ」
首を縦に振りながら言う。
銀時「なら良かった」
それだけだと、コイツも安心出来ねぇと思って、もう一言付け足す。
銀時「つーか、俺もう嫌われてねぇよ」
Aの額を、人差し指で突いた。
イテッと言いながらも、少しだけ安心したような顔をするA。
まるで自分の事のように思ってくれるとことか、結構好きなんだよな。
…あ、いや別にそういう好きじゃなくて純粋に…あれ、ややこしくなってきた。
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蓮 - 今読んでもすごい面白いです! (2018年8月26日 18時) (レス) id: 60ade2f7bb (このIDを非表示/違反報告)
つちのこ。(プロフ) - 1話から再読です!やっぱギャグがいいっすね・・・ww (2016年6月20日 23時) (レス) id: 64cd32f392 (このIDを非表示/違反報告)
晋助 - とてもおもしろかったです!俺名前が晋助で銀魂のキャラとかぶっててだいすきです!応援してます!!頑張ってください!! (2015年11月3日 13時) (レス) id: 889a1454a1 (このIDを非表示/違反報告)
ちーず(プロフ) - もうギャグ半端ないですwwめっちゃ笑っちゃいました・・・wwおもしろいです!がんばってください! (2015年7月27日 17時) (レス) id: 64cd32f392 (このIDを非表示/違反報告)
扇 - すごくおもしろいです!更新頑張ってください! (2015年7月8日 14時) (レス) id: 012e254ff4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:LAZU(らず) | 作成日時:2015年6月22日 20時