内見チェック入りま〜す ページ34
伊達にノベルゲーをやってきた訳ではないらしい。
レトさんのくせに台詞通りの緊迫感が伝わってきた。
結局俺達を招き入れる以外の選択肢なんてハナから与える気なんてなかったけどな。
それを奪ったからには玄関のチェーンを外す他ないよな？
リビングに突き進んで部屋に置いてあるものを隅々まで確認した。
彼氏がいねえことはわかっていたけど彼氏がいないからってセ フレがいないとか距離が近い好きな男がいないとは限らない。
リビングから繋がるドアは計3つ。
見るからに寝室・便所・風呂ってとこか。
リビングに置かれてる物は男の部屋かと思うほどに何もなかった。
近くに移動してきたレトさんは買い与えたスマホではなくもはやストーカー専用になってるスマホの電源を入れて「うわ」と声を漏らしていた。
ちゃんと仕事はしてることをその様子から感じ取ってから立ち上がってキッチンに立ってるAの近くに移動した。
気付いてないのを良いことに距離を詰めてから「綾鷹ねーの？」と顔を覗き込んだ。
「あ、ありません」
「ふーん」
髪から覗いた小さな耳がほんのり赤く染まる。
俺ではなく��キヨ��がそんなに好きか。
Aは棚から取り出したココアの袋といかにもプレゼント包装されました的な箱を取り出した。
「それ誰から？」
自分でも驚くほど低い声が出た。
普通に生きてきたらプレゼント包装されたプレゼントくらい貰う、わかってる。
でも俺の知らないところで俺の知らない奴から貰ったその箱を大事に棚に閉まってるという事実に腸が煮えくり返りそうで今すぐその箱を取り上げてぐちゃぐちゃにして捨ててやりたくなった。
「え……友達ですけど」
「男？」
食い気味に聞く。
半ば縋るような気持ちでココアの袋の上に置いてあったAの手の甲に指先を滑らせた。
「女の子です」
「レトさんは水でいいよ、俺はココアね、愛情たっぷり入れて」
俺はほっとしたが顔には出さずにAの飲み物を入れてあげようという優しさに甘えた。
その後、飲み物を持ってきてくれたAは聞きにくそうに口を開いた。
「あの……どうされるんですか？」
「普通にお姉さん顔バレしてるから危ないかもね」
「へぁ？！」
間髪入れずに変な声が聞こえて驚いてAを見ると恥ずかしそうに口元を押さえていた。
知らない素の声と顔と行動が可愛くて真顔で脳のメモリに刻み込みながらも表情筋が言うことを聞いてくれずに緩んだ頬は隠せてないような気がした。
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なみの - えっ！？返信ありがとうございます・・過去作なので返して頂けるとは思ってませんでした。 (11月5日 13時) (
レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - なみのさん» コメントありがとうございます。ヤンデレと言うより情緒不安定なだけのメンヘラになっちゃったような気もするのですが…エモ感じて頂けて何よりです！ (11月2日 8時) (レス) id: 4134a90f62 (このIDを非表示/違反報告)
なみの - ヤンデレキヨさん最高でした。エモ過ぎて泣いちゃった・・・ (10月15日 3時) (レス) @page50 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 末永くお幸せにいいいいいいい((殴 (10月15日 3時) (レス) @page50 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - 赤の黒犬さん» コメント通知が死んでいて気付かずレスがかなり遅くなり申し訳ありません。感想コメントとても嬉しかったです。後半ネタばらしは最初から決めていたのですが私も書いてて楽しかったです。私がメンヘラヨさんを書くにあたって気にした点を全て気付いてくださり嬉しいです (2022年10月2日 22時) (レス) id: 4134a90f62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2019年10月14日 7時
