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白の誓い Ki ページ6

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「見て見て、きたーま、めっちゃ綺麗っ!!!」


城下のはずれにある海に面した小高い丘の上。
そこには小さな教会があって、穏やかな空気が流れていた。
遠くに潮騒が響き、風には少しだけ海の香りが混ざっていた。

教会の前に開けた草原に群生して咲く白く可憐な野草の花。
潮風を受けて、さわさわと細い茎を揺らしながらそれでも懸命に生きる姿が美しい。


「この花、可愛いー。」


その花を見て、顔を綻ばせる藤ヶ谷に少しだけ息が詰まる。

オマエのが可愛いだろ。

そんな思いが脳裏を掠めて。
けれど、言葉にするにはどうにも照れくさく言えそうになかった。

青い空と、緑の草原と、白い花。
そこで、花の様に笑う藤ヶ谷が可愛くて。
キスしたい。なんて。


「きたーま?」


小首を傾げるように俺を覗き込むその姿。
柔らかで甘やかな瞳。
背丈は先日完全に追い越されて、少しだけ面白くない。
涼しげな目元。
すっきりと通った鼻梁。
ぽってりと肉厚の唇が、緩やかな弧を描いて。

藤ヶ谷のパーツのひとつひとつが俺を魅了する。
その幼さはとても愛しいけれど、少しだけ怖い。
その無邪気さを、汚したくなるから。


ちゅ。


自らよりも少しだけ高い位置にあるその唇に、触れるだけのキスをした。


「っ!?……なっ、…き、たっ……」


首筋までを赤く染めて、ぱくぱくと口を動かすがそれは言葉にならない様子だった。
その姿が可愛い。
俺はどうしてもニヤニヤを抑えられなかった。


「も、もう!!!ここ、外っ!!!」


羞恥心から怒った顔をする藤ヶ谷に緩く笑んで、その手を取って歩き出した。
確かに外だけれど、城下から離れたこんな所は人気も少なく見渡す限り俺達以外の姿は無かった。
草原の中に立つ、小さな白い教会が静かに佇むだけで。

ギィィ……。

錆びた金具が軋んだ音を立てながら、その大きな扉が開いた。


「誰もいねぇな。」


静かな教会の中は、驚くほどに声が反響した。
俺自身が発したその声に返る声はなく、本当に誰もいないようだった。
大きな窓から差し込む木漏れ日が教会内に光の陰影を作り、その荘厳な雰囲気を讃えている。
並んだ木製のベンチではなく、その木漏れ日が差し込む床に腰を下ろした。

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流華(プロフ) - SIZUKUさん» SIZUKUさーん♪ヽ(´▽`)/もう、その頭の中で映像が描ける感性が素敵ですねっ(≧∇≦)SIZUKUさんを含め、皆様の妄想力に助けられております、はい(笑)続きも頑張りますo(^o^)o (2018年3月22日 17時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - ゆうりんさん» はじめまして、こんにちは。コメントありがとうございます(#^.^#)世界観、わかって頂けて嬉しいです♪♪あー…ですよねぇ?(笑)徐々に歪み始めてるのに、全く気付いてないですよね、赤い人(笑)頑張って更新しますので、お付き合いよろしくお願い致します♪ヽ(´▽`)/ (2018年3月22日 17時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
SIZUKU(プロフ) - 流華さーーん!このお話が私の頭の中で映像化されていってます。細かな心情や風景の描写が映像を鮮明にしてます。また現実とリンクして私の頭も心も忙しいです笑 続きが楽しみです。移行前にもう一度初めからおさらいしておこうかな。 (2018年3月21日 15時) (レス) id: a2eddefbd9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうりん(プロフ) - はじめまして!壮大なお話でその世界にどっぷり浸かっちゃってます。7人の歌うたいのこれからがきになるとこですが、それよりも藤ヶ谷さんと北山さんの関係が気になって…早く気づいてあげて北山さん!これからの展開も楽しみです! (2018年3月20日 22時) (レス) id: 9cddd8b82f (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - ましろさん» ドストライクだなんて、恐縮です(汗)もう、書きたいものを気の向くままにだらだらつらつら書いてるだけですから(^_^;)そんな文章からそこまで感じ取ってくれるましろさんの感性が大好きです♪♪♪続き、頑張りまーすo(^o^)o (2018年3月19日 16時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:流華 | 作成日時:2018年3月1日 16時

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