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「ごめん、藤ヶ谷……」
「なんで謝んの。」
だから、謝るなよ。
蕩けた瞳で俺を見つめながら、それでもまだ理性を何処かに残していて。
それが、きっとこの状況を拒んでる。
「今は…強い兄貴なんて求めてないよ。」
兄貴じゃ、抱き合うことも出来ない。
知りたいのは、兄貴の仮面の裏側。
全てを俺に委ねて。
俺は、北山の全部が欲しい。
兄貴も、親友も、恋人も、全部、全部。
欲しい。
大丈夫。
今は兄貴の仮面を外しても。
俺が、ちゃんとまた被れるようにしてあげるから。
「ん……続けて……。」
許可が出て、俺は首筋へのキスをする。
ちゅ。
触れると、ふるりと震える身体が愛しい。
この、俺の腕の中にすっぽりと収まる身体。
小さな身体に似合わない、大きな心。
それが温められるのは、俺だけ。
全部、全部……
オレノモノ。
その想いで抱き締めれば、全身を弛緩して委ねられる身体。
ああ、愛しい。
「ほらな、大丈夫じゃない。」
降らすキスの雨。
北山を濡らすのは俺の愛に包まれて、限界に達した心の揺らぎを解放する涙雨。
濡れた音に、衣擦れの音が混ざって。
冷えた体温を、冷えた心を、温めるみたいにその身体の節々に余すところなく舐めて触れて。
ビクンビクンと震える身体。
詰める吐息。
漏れる声を気にしてか、北山は唇を噛み締しめていた。
北山が、あの北山が、俺の手であられもなく啼く。
その声に煽られて、俺は。
ゾクゾクする……。
「ごめん、止まれない。このまま最後までしてもいい？」
吐き出した俺の声も、存分に色を含んで。
全身を、俺の色に染めた北山が、こくんと小さく頷いた。
この日、俺は初めて北山を
抱いた──────。
北山を、愛してた。
全部が欲しいと望んでいた。
出来るはずもないのに。
ここに、この腕の中に閉じ込めたい。
何処へでも飛び立てるその翼を奪い去りたい。
俺がいなければ何も出来なくなってしまえ。
わかってる、そんなことは無理なこと。
それでも、もう俺は同じ温度の想いを返してくれない北山に、不安で不満で。
俺の愛は呆れるほど……
狂気じみていた。
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流華(プロフ) - SIZUKUさん» SIZUKUさーん♪ヽ(´▽｀)/もう、その頭の中で映像が描ける感性が素敵ですねっ(≧∇≦)SIZUKUさんを含め、皆様の妄想力に助けられております、はい(笑)続きも頑張りますo(^o^)o (2018年3月22日 17時) (
レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - ゆうりんさん» はじめまして、こんにちは。コメントありがとうございます(#^.^#)世界観、わかって頂けて嬉しいです♪♪あー…ですよねぇ？(笑)徐々に歪み始めてるのに、全く気付いてないですよね、赤い人(笑)頑張って更新しますので、お付き合いよろしくお願い致します♪ヽ(´▽｀)/ (2018年3月22日 17時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
SIZUKU(プロフ) - 流華さーーん！このお話が私の頭の中で映像化されていってます。細かな心情や風景の描写が映像を鮮明にしてます。また現実とリンクして私の頭も心も忙しいです笑 続きが楽しみです。移行前にもう一度初めからおさらいしておこうかな。 (2018年3月21日 15時) (レス) id: a2eddefbd9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうりん(プロフ) - はじめまして！壮大なお話でその世界にどっぷり浸かっちゃってます。7人の歌うたいのこれからがきになるとこですが、それよりも藤ヶ谷さんと北山さんの関係が気になって…早く気づいてあげて北山さん！これからの展開も楽しみです！ (2018年3月20日 22時) (レス) id: 9cddd8b82f (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - ましろさん» ドストライクだなんて、恐縮です(汗)もう、書きたいものを気の向くままにだらだらつらつら書いてるだけですから(^_^;)そんな文章からそこまで感じ取ってくれるましろさんの感性が大好きです♪♪♪続き、頑張りまーすo(^o^)o (2018年3月19日 16時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流華
| 作成日時：2018年3月1日 16時
