青の記憶 Ki ページ3
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「俺、絶対に歌うたいになるからっ!!!」
俺は、絶対に歌うたいになると夢を掲げ、それに向かって邁進していた。
歌うたいの学舎は、寄宿制で門をくぐった者は親元を離れ共同生活をしていた。
大抵は二人から三人部屋の共同生活は、俺にとって新鮮で。
そんな俺の同室は、藤ヶ谷だった。
まだ声変わりもしていなくて、高い声でよく喋る。
周りを笑わせることが好きな気遣い屋で、同室になってからは"きたーま"と独特の呼び方をしながら俺の後をちょこちょこと着いてくる可愛い奴。
俺よりも早く歌うたいの学舎にいて、俺と同じように歌うたいを目指していた。
切磋琢磨して、日々学んでいく中で……俺の心に藤ヶ谷に対して普通ではない想いが芽生えたことは、もしかしたら必然だったのかもしれない。
そしてそれは、俺だけに芽生えた感情ではなかった。
それを、俺達は隠せなかった。
何故なら。
「え────……？」
それは、ある日突然起こった。
日々、皆で練習している授業とは別に、二人だけで学舎の中庭で歌の練習をしていた時だった。
学舎の中庭は、緑の歌うたい達が精魂込めて育てた木々に溢れ、その隙間から木漏れ日が零れ落ちる癒しの空間だった。
その差し込む光の中、俺達は歌っていた。
まだまだ俺達は何の色も纏わない、普通の人々と同じ歌しか歌えない状態だったのに。
俺と藤ヶ谷の互いの歌声が混じり合って溶け合って、最高に気持ち良い瞬間に、それは起こった。
「赤……。」
「桃……。」
ぴたりと二人揃って歌が止まり、そして呟いた。
歌声が、色付いたのだ。
それを初めて、視覚的に捉えた。
「きたーま……今、……」
「あ、ああ……」
確かに、色を持って震えた。
俺と藤ヶ谷の声が、柔らかに甘い色を。
授業の時とは違う、ただ目の前にいる藤ヶ谷だけを想って歌った俺の声が。
それは、俺の想いが形になって色付いたようで気恥ずかしくなった。
マジか、どうする!?
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流華(プロフ) - SIZUKUさん» SIZUKUさーん♪ヽ(´▽｀)/もう、その頭の中で映像が描ける感性が素敵ですねっ(≧∇≦)SIZUKUさんを含め、皆様の妄想力に助けられております、はい(笑)続きも頑張りますo(^o^)o (2018年3月22日 17時) (
レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - ゆうりんさん» はじめまして、こんにちは。コメントありがとうございます(#^.^#)世界観、わかって頂けて嬉しいです♪♪あー…ですよねぇ？(笑)徐々に歪み始めてるのに、全く気付いてないですよね、赤い人(笑)頑張って更新しますので、お付き合いよろしくお願い致します♪ヽ(´▽｀)/ (2018年3月22日 17時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
SIZUKU(プロフ) - 流華さーーん！このお話が私の頭の中で映像化されていってます。細かな心情や風景の描写が映像を鮮明にしてます。また現実とリンクして私の頭も心も忙しいです笑 続きが楽しみです。移行前にもう一度初めからおさらいしておこうかな。 (2018年3月21日 15時) (レス) id: a2eddefbd9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうりん(プロフ) - はじめまして！壮大なお話でその世界にどっぷり浸かっちゃってます。7人の歌うたいのこれからがきになるとこですが、それよりも藤ヶ谷さんと北山さんの関係が気になって…早く気づいてあげて北山さん！これからの展開も楽しみです！ (2018年3月20日 22時) (レス) id: 9cddd8b82f (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - ましろさん» ドストライクだなんて、恐縮です(汗)もう、書きたいものを気の向くままにだらだらつらつら書いてるだけですから(^_^;)そんな文章からそこまで感じ取ってくれるましろさんの感性が大好きです♪♪♪続き、頑張りまーすo(^o^)o (2018年3月19日 16時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流華
| 作成日時：2018年3月1日 16時
