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元来、正義感が強いなんて自分でも思わない。
助けたい、なんて気持ちはこれっぽっちもない。
けれど。


「オマエらこそ、何やってんの?」


多勢に無勢は許せねぇ。
後、それを決めるのはオマエらじゃねぇよ。
自分の道を決めるのは。


「北山っ、……」


一人が声を出して、全員が動揺した顔で俺を見た。
見られたらマズいと思うならば、初めからしなければいいのに。
そうして、動いた人垣の向こうに囲まれていた人物が見えた。


「おい、行こうぜ。コイツは、ちょっと……」


俺の顔を見て動揺したのか、そいつらは苦々しく教室を出ていった。
そして、その場に残ったままの二人。
少し前に実習の途中で教師に怒鳴られていた二人だった。
確か、名前は……


「玉森と宮田……だっけ……?」


「……北山くん……。」


色白で人見知りでいつも輪の中心から離れようとする玉森と、にこにこと人の良さそうな笑顔を常に浮かべている宮田。
俺の顔を見ても、何だか怯えられているような表情のまま。


「大丈夫か?」


精一杯、優しく問いかけた。
それでも、ビクッと肩を震わせた玉森。
やっぱり俺も怖がられているらしい。


「あ、ありがと、北山くん。」


「別に何もしてねぇよ。」


玉森を背後に庇いながら、宮田がぎこちない笑みを浮かべて。
別に礼を言われるようなことはしていない。
助けたいと思ったわけじゃない。
ただ、夢の進退を決めるのが他人であってはならないと思っただけだ。


「北山くんだから、アイツらも引いてくれたんだと思う。」


地方へと派遣される歌うたいに同行する候補生は多くない。
確かに、そう考えればアイツらが俺の顔を見ておとなしく引き下がったのも、それが理由か。


「玉、大丈夫?」


宮田は優しく声をかけながら玉森を振り返り、その顔を覗き込む。
玉森は、俯きがちに下唇を噛んでいた。





「もうっ、……やだっ、……っ……」

※→←黄色の揺らぎ Ki



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流華(プロフ) - SIZUKUさん» SIZUKUさーん♪ヽ(´▽`)/もう、その頭の中で映像が描ける感性が素敵ですねっ(≧∇≦)SIZUKUさんを含め、皆様の妄想力に助けられております、はい(笑)続きも頑張りますo(^o^)o (2018年3月22日 17時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - ゆうりんさん» はじめまして、こんにちは。コメントありがとうございます(#^.^#)世界観、わかって頂けて嬉しいです♪♪あー…ですよねぇ?(笑)徐々に歪み始めてるのに、全く気付いてないですよね、赤い人(笑)頑張って更新しますので、お付き合いよろしくお願い致します♪ヽ(´▽`)/ (2018年3月22日 17時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)
SIZUKU(プロフ) - 流華さーーん!このお話が私の頭の中で映像化されていってます。細かな心情や風景の描写が映像を鮮明にしてます。また現実とリンクして私の頭も心も忙しいです笑 続きが楽しみです。移行前にもう一度初めからおさらいしておこうかな。 (2018年3月21日 15時) (レス) id: a2eddefbd9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうりん(プロフ) - はじめまして!壮大なお話でその世界にどっぷり浸かっちゃってます。7人の歌うたいのこれからがきになるとこですが、それよりも藤ヶ谷さんと北山さんの関係が気になって…早く気づいてあげて北山さん!これからの展開も楽しみです! (2018年3月20日 22時) (レス) id: 9cddd8b82f (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - ましろさん» ドストライクだなんて、恐縮です(汗)もう、書きたいものを気の向くままにだらだらつらつら書いてるだけですから(^_^;)そんな文章からそこまで感じ取ってくれるましろさんの感性が大好きです♪♪♪続き、頑張りまーすo(^o^)o (2018年3月19日 16時) (レス) id: b5b973b1e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:流華 | 作成日時:2018年3月1日 16時

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