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「この後、空いてるか？」
あの日から微妙に合わなかった視線が、真っ直ぐにこちらを捕らえる。
北山でも、真っ直ぐに俺を見ることが出来ない程に混乱しているのだろうと思っていた。
微妙に逸らされる視線だけが唯一の変化だったけれど。
それが、遂にこちらを捕らえた。
つまり。
それは─────･･･
俺は、そちらを見ることなど出来なかった。
嫌だ。
嫌だ。
痛い─────･･･。
「っ、･･･ごめん、今日はちょっと･･･」
「んじゃ、明日は？」
「あー･･･明日もちょっと･･･」
「･･･いつなら空いてんの？」
「･･･しばらくは、忙しいから･･･」
ギリギリ声は震えていないけれど、俺の嘘はバレバレなんだろう。
北山の声は、明らかに落胆の色を濃くしている。
もう少し。
もう少しだけ待って。
まだ、それを受け入れる勇気がないから。
だから、もう少しだけ時間がほしい。
あの日、これで終わりにしなくてはと思った。
覚悟は出来ているつもりだった。
けれど。
咄嗟に出たのは、拒絶だった。
情けな･･････。
思わず出る自己嫌悪。
自分が嫌になるくらいならば、今北山の申し出を受けてバッサリと斬られてしまえばいいのにと、心の中でもう一人の俺が自分を嘲笑う。
「そっか･･･」
「ごめん･･･」
北山だから。
俺の好きな北山だから。
きっと、このままグレーに
白か。
黒か。
このまま、はっきりとさせずには前に進めないと。
そういうところは好感を持っていたけれど、今の己を相手に発揮されると手放しでは喜べない。
いつまでも、このままでいられないことはもちろんわかっている。
いつかきっと･･･それもそう遠くない未来に北山を諦めなければいけない時が必ずくる。
あの声で、あの瞳で、引導を渡される日が。
「じゃあ、時間出来たら教えてくれ。」
「ん･･･。」
覚悟が出来たら･･･。
そう思って、そして思い直す。
そんな日は･･･来るだろうか。
この先も、ずっと北山は俺の隣にいる。
グループが続く限り、それは変わらない。
そうして傍に居続けるのに、想いが色褪せることなどあるだろうか。
想いに気が付いた時から、自分でも呆れるほどのスピードで溺れていった。
毎日、好きが更新されていく。
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流華(プロフ) - sioriさん» 一番乗りコメント、すごい嬉しいです♪♪やっぱりここを少しだけスクロールすると「作成日時」が残るじゃないですか。その日付を残したくて(笑)素敵な恋!？(笑)んー･･･素敵な恋もそれなりにありましたけど、素敵じゃない恋もたくさんありましたよ(笑) (2021年9月18日 23時) (
レス) id: 9ee96bd060 (このIDを非表示/違反報告)
siori(プロフ) - 流華さん、やった！１番(笑)北山くんの誕生日に続編を更新してくれて嬉しいです！そしてやっぱり流華さんの言葉選びが本当に大好き。どんな素敵な恋をしてきたんですか？(笑)ふふ。この先どうなっていくのか楽しみです！ (2021年9月17日 18時) (レス) id: 2b4c1e0fcf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流華
| 作成日時：2021年9月17日 18時
