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夜になっても雨は止めず、
雨音とクーラーの機械音だけが会社中に鳴り響いた。
そんな中、私は今日中に終えなければいけない資料にまだ手こずっていてプチ残業中。
偶然にも深瀬さんも会社に居残っている。
2人だけの空間で黙々と仕事を続ける事になった。
.
「はああ、終わらない」
疲れた、帰りたい、寝たい
このワードが頭の中でひたすらループするばかり…
月曜日って事もあってか
憂鬱さが頭の中でどんどん溜まっていく。
「はい、これ」
だらーっとしていると
コトっとデスクの上に深瀬さんがコーヒーとチョコレートを置いてくれた。
「深瀬さん〜〜〜あなたは神ですか…」
.
少しの休憩をとりつつ、
コーヒーを飲みながらまた作業に戻る。
すると携帯が鳴り響いた。
誰だろうと思いながら画面を見ると
あさみんからの着信だった。
「もしもしっ…」
「あ、お疲れ様。
仕事終わった？」
「実はまだ終わってないんだよね…」
「まだ仕事中だったか、
…邪魔しちゃってごめんな、一旦切るわ」
「あっ、まって…！」
もう少し電話したい…なんて言えない！
深瀬さんも近くにいるし、
それに声が聞きたいだなんて恥ずかしくて言い難い。
「…今1人？」
「深瀬さんと一緒だよ」
「え、じゃあ2人だけ？」
「そう、他の人みんな帰っちゃって」
.
暫く無言になり、
今度は深瀬さんがパソコンのキーボードを打つ音が
妙に部屋の中で響く。
コーヒーとチョコの甘い香りが広がる中
彼はまた喋り始めた。
「…なんか、嫌」
「え？」
ザーッと降り注ぐ雨音と共に
電話の向こう側からバタバタと音が聞こえてきた。
「今から準備してAのとこ行くから、
それまでに仕事終わらせておけよ」
「えっ、待ってこっち来るの？」
「ついでに今度渡そうと思ってた注文用紙も持って行くから。深瀬にもそう伝えておいて、じゃ」
淡々と喋り倒した彼に着いていけなかった。
本当に今から来るの？
私は信じられない思いと裏腹に今から会えるんだ…という気持ちに心臓がドキドキと揺れ動いていた。
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riya(プロフ) - 桜さん» 応援ありがとうございます(^-^)v (2017年5月24日 5時) (
レス) id: 50cd0d8abf (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - このお話大好きです！応援しています(´▽`*) (2017年5月23日 17時) (レス) id: b543f3584d (このIDを非表示/違反報告)
riya(プロフ) - 恋華空さん» 数ある小説の中から読んでいただき、ありがとうございます。頑張ります！ (2017年5月19日 23時) (レス) id: 50cd0d8abf (このIDを非表示/違反報告)
恋華空(プロフ) - 初コメ失礼します。大好きな作品です！頑張ってください！ (2017年5月19日 23時) (レス) id: b39aa90027 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riya | 作成日時：2017年5月16日 22時
