ストイックな彼

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「何か頼む？」



「あっじゃあハイボールで…」



「俺はカクテルにしようかな」








浅見さんはさっきと変わらず
普通に接してくれて、また注文を頼んでくれた。


私、浅見さんの事意識しすぎかな…？






よし、

平常心、平常心。







.







「Aちゃん、別に敬語じゃなくていいよ」



「ええ、でも4歳も離れてますし…」



「敬語って堅苦しくない？

タメ口の方が距離縮まるかなーって思うんだけど」









いきなりタメ口はハードルが高い。

けどせっかくのチャンスだし、ここで無駄にしたくない！









.









「じゃあ…タメ口で！」







「絶対だからね。
もし敬語に戻ったらー…罰ゲームって事で」









罰ゲーム！？なんだろう…

考えてるうちに注文していたドリンクが届き
浅見さんはクイッと1口飲んだ後、思いついたように
私にこう伝えた。









「罰ゲームは、俺からの命令を聞く事！」




「ええっ！」









「Aちゃんが敬語にならなかったら
罰ゲームなんて受けなくていいんだから。

よく覚えておいてね」








口角を上げてニッと笑った浅見さんは
少し頬が紅かった。









酔いに任せて言ってるのだろうか…？








.








「うん、わかった
今日からタメ口で頑張る！」





「よし、偉い偉い」









「よろしくね、あさみん！」





「っちょ、それまだ覚えてたわけ？
あさみんは駄目！恥ずかしい！」









.







さらに顔が赤くなった浅見さ…あさみん。









この調子でどんどん盛り上がり、
更に仲が深まった私達は




気付けば23時まで飲んでた。







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