嘘つきなあなた -大切な物を守るため-

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勇征「俺さ、次のドラマ父親役なんだよね」



A『勇征がお父さん！？』



勇征「でもさ、ちょっとクズ気質っていうか…妊娠を知ってカナダに留学するんだよね」



A『うわ、最悪…笑』



勇征「それでさ、役作りとして聞きたいんだけど…」



A「なに？」



勇征「前にかなたの父親は逃げたって言ってたけど理由聞いてもいいかな」



A『あー、』





やっぱりその話になるよね


でも、勇征にだったら何となく話してもいいかな


ドライブにも付き合ってくれたし



.

A『かなたの父親は2つ上の先輩。それこそ勇征が次にやる役みたいに夢があってそれを叶える為に別れた』



勇征「そう…なんだ…」



A『まぁ、かなたが産まれてからも音沙汰はないけどね笑』



勇征「今でも、好きなの？かなたの父親」



A『今はもう好きじゃないよ笑』



勇征「Aは父親が欲しいって思う？」



A『恋愛したいなとか思ったことはあるけど、その私だけの意思で恋愛出来るほど余裕ないしかなたに申し訳ないからね…笑 かなたが望めばって感じかな』



勇征「そっか…」



A『なに笑』



勇征「いや？なにも笑 勉強になります先輩！」



A『いじってんじゃん！笑』



勇征「ごめんごめん笑笑」




...


そう、私は別に嫌いになって別れた訳では無い


あの人の夢を応援するために別れたんだ


私が有名になっても会いに来ることはなかったし


かなたの誕生日に連絡が来ることもなかった



...



勇征「てか、気にしてんでしょ？」



A『なにを？笑』



勇征「ファンの声」



A「え？」



勇征「昔っから、Aは隠して無理する癖があるから…その、えっと…心配になる」



A『は！？』




え、今なんて言った！？


勇征が「心配になる」って……え！？



勇征「は！？はないでしょ笑 人が心配してんのに笑笑」



A『ごめん笑 デビュー当時から非難の声はあったから今では慣れてきた方なんだけど時々何のために活動してるのか分からなくなる時があるんだよね』



勇征「Aの頑張りを俺は見てるから、無理すんなよ」




そんな勇征の言葉にうるうるしてしまい


運転中にも関わらず涙が溢れてきた



勇征「Aはよく頑張ってるよ、偉いな！」



A『ごめんっ…、そこのコンビニ寄るね』



勇征「おう！」


あまりにも勇征が泣かせにくるもので近くのコンビニで心落ち着かせた

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