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二十二話 ページ25
リオ「な？
女子ばっかが前のほう
陣取ってる理由、
わかっただろ？」
マユ「はい……あの、今『王子様同士』って
聞こえたんですが」
リオ「おう！オレもルゼルの王子だからな」
マユ「！」
リオ「あ、でも普通にしててくれよな！
ルゼルでは皆そうだから」
(王子様がリオみたいな感じなのを
見ると…… “ ルゼル ” の国民は、みんな
親しみやすい人たちなのかもな)
ロイ「それでは、これより初級魔法の
講義を始めます。
まずは出席の確認から＿＿
おや……？」
突然開いたドアに教室内がざわめいた。
横柄な足取りで入ってきたのは＿＿
(！？)
ルイ「……？」
ロイ「ガイさん、どうしたんですか？」
ガイ「……講義を受けにきた」
ロイ「え……」
ガイ「………」
(っ………私のこと、見てる)
不穏に濃く染まった、彼の赤い瞳が。
ルナ【ネェ、大丈夫？】
ルーン【顔真ッ青ダヨ？】
ルイ「………」
マユ「……だ、いじょうぶ…」
冷酷さ以外の感情は一切伝わってこない
視線に息を詰める。
(何も言わずに部屋から消えたから、
捕まえに来たのかも…。
私のこと、『飼う』とか言ってたし……)
ガイ「………」
(こっちに来る……っ)
彼との距離が縮まってしまう。
目を逸らすことが出来ず、周囲にいる
人たちの存在や、音や空気が消え失せた。
どこにも逃げ場のないような切迫を
感じて＿＿
(どっ、どうすれば……ッ…。
えっ！？………………隣に座った？)
ガイ「……貴様、俺の言うことが
聞けないようだな」
マユ「っ……」
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