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story 57 ページ14

マネヒョンの話を聞いて
少し震えた






なんとも言えない不安が
どこからともなく押し寄せて
彼女に会いに行かなきゃと
強く思った







事務所からまっすぐ向かった
彼女の部屋がある雑居ビル







いつも以上に警戒しつつ
部屋がある4階を目指した







4階までの階段を登りきる頃
目に入ったのは
玄関前に積んである幾つものダンボール







ああまた失うのかと
ふとそんな事が頭を過ぎった







“ピンポーン”

『あれ?グク?』

「うん」







ドアの向こうから
タッタッタッと走る音
そしてドアが開くと
笑顔の彼女が迎えてくれた







A「どうしたの?連絡もなしに」

「A?」

A「ん?」

「いなくなるの?また」

A「ん?」

「どこに行くの?今度は」

A「どこも行かないよ?」

「だって・・・」

A「どうしたの?」

「ダンボール」

A「ダンボール?どこに?」

「部屋の前」






彼女は一瞬、不可思議な顔をして
ハッと思いついたように
ドアに向かってまた走って行った







そのダンボールの山は
届いたばかりの荷物







彼女がこれから
商品に変身させていく
布たちだった







A「ほら、手伝って」

「はい」

A「グクの服作らなきゃ」

「これ全部?」

A「そんなわけないでしょ」

「そうだね」







付き合い始めた頃に
戻ったような感覚だった







彼女の手伝いをしながら
仕事モードの彼女を
チラ見するのが好きだったあの頃だ







できるだけ長く
できる限りそばでと
そう思っていたけど







なんとなく違うような気がした







「お揃いのTシャツがいい」

A「デザイン考えてみる?」

「いいの?」

A「可愛いのにしてね」

「任しとけっ」







この日をきっかけに
俺の宿舎を出る計画は
全部白紙に戻った







今まで通り
時間を見つけては
彼女に会いに行き
なんでもない時間を過ごす







これでいい。







何も不安なことなんかない。







要は俺の考え方次第なわけだ。







俺が描く未来には
彼女は確実に存在していて
笑ってるから







今はこれが幸せなんだ

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さるるん(プロフ) - KARINさん» コメントありがとうございます!!励みになります!!別れたりくっついたりグズグズになってしまって・・・汗。次は爽やかなstoryでと思いますが、これがなかなかですね・・・。アフターストーリーですね。検討します!!また次回作もよろしくお願いします!! (2023年4月11日 20時) (レス) id: 06617cdfda (このIDを非表示/違反報告)
KARIN(プロフ) - こんばんは!この度は完結おめでとうございます!2度目の別れの際はどうなるのかと思いましたが、最後は二人とも幸せになってくれたので良かったですいつかお時間があるときにアフターストーリなども書いてくださるとうれしいです次の新作も楽しみにしています (2023年4月11日 19時) (レス) @page37 id: a87d96d4f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さるるん | 作成日時:2023年1月29日 13時

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