その彼女が、俺の彼女です -JK-

story 23 ページ23

さてと、彼女は泣き止んだし
飯でも行こうかな










それなのに
少しだけ作業がしたいと言い
ミシンの前に座った彼女











なんでかな











何してても可愛い











A「出来た」

「何作ってんの？」

A「はい」

「俺の？」

A「この色似合うと思って」

「なにそれ。マジ嬉しい」










ちゃちゃっと作ったように見えたそれは
春色の薄手のジャケット











A「3日も掛かっちゃった」

「着ていこ」

A「季節外れじゃん」

「上からコート着る」

A「変だよ」

「そうかなぁ」

A「暖かくなったら着てね」

「桜並木だな。手繋いで歩こ」

A「いいね」

「約束な」

A「わ、わたし？」

「当たり前じゃん」










照れながらもなんだか嬉しそうな
彼女を見ていて決めた










今日、もっかい告白だな











今日なら俺の本気が
伝わりそうな気がする










仕方なくジャケットは
アトリエにお留守番











いつも行っている
知り合いのお店へと車で向かった












道中、なんだか心ここに在らずの彼女











思わず手を繋いで
話しかけた










「なんか心配事？」

A「･･･なんでもない」

「なんでもなくないでしょ」

A「･･････なんでもない」

「少し話そう」










脇道に入って
路肩に停車










少し間を置いてから
彼女が落ち着くのを待った










「なに？ん？」

A「･･････オッパが」

「うん」

A「何かしそうな気がするの」

「何かって？」

A「わかんないけど」

「俺ら、付き合お」

A「は？」

「ヌナが彼女になってくれたら
俺、頑張る。何されても耐える」

A「･････････」

「ね？」

A「･････････」

「大好きだよ。A」










20秒くらいかな










沈黙の後、彼女は
分かりにくくうんうんと
2回頷いた。











今日が2人の記念日











嬉しくて真っ赤に染まった頬に
チュッとキスをした。

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