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紫「A元気?俺と遊ばない?」
「やだ」
紫「なんで!」
「暇じゃないんで」
紫「暇だろ、推しに会いにタルーレ行ってんだから」
「今日はヘルプ!」
紫「なんでもいいや、とりあえず遊ぼ」
「だから無理」
しつこいなぁ。と口にすると紫耀がクスッと笑って「連絡してこいよ!」と言い残して画面から消えた。
「なんなの紫耀は」
サ「(笑)」
顕「(笑)じゃあ、明日帰るから」
サ「はーい」
顕嵐がちゃかちゃんにスマホを返した瞬間に「じゃあ、最後に主役!」とじんを映すちゃかちゃん。
「あ・・・」
サ「ふふ(笑)」
画面の向こうで少し恥ずかしそうに居心地悪そうに手を振る。
横の紫耀がなんか言えよって言いながら肩を組んで。
神「久しぶり、」
目を細めてそう口にすると、「元気?」と当たり障りのない言葉。
「うん」
サ「(笑)」
「じん、お誕生日おめでとう」
神「うん、ありがと」
「楽しんで」
私の言葉に頷いた彼は「A、いろいろありがとね」と言ってそのまま画面から離れた。
「・・・うん」
ちゃかちゃんが「切るね〜」と言うからサクラちゃんが慌てて「じゃーねー」とスマホに向かって手を振るとビデオ電話を切り、「良かったの?」と私を見つめた。
「うん」
口角を上げて頷いてサクラちゃんを見ると彼女はいつかと同じように眉を下げて心配そうな顔を見せた。
するとそこに「お疲れ様でーす」と浮所くんたちが入ってきて、少し重い空気に「あれ?どうかしました?」と能天気な声。
那「あんま聞くなよ。すみません・・・」
「ううん、ちょっと喋ってただけだから」
サ「うん。気にしないで。みんなもう帰るの?」
作「はい、ちょっと遊んでから帰ろうって」
「そっか、気をつけてね」
猪「あ、お二人も来ますか?」
猪狩くんのその言葉にサクラちゃんと目を丸くして顔を見合わせる。
サ「あ・・・えっと、」
「うん・・・あのまた今度ね」
浮「え〜!」
サ「気持ち的には行きたいんだけど」
「うん、気持ちだけ貰っとくね」
那「二人だって忙しいんだから」
那須くんできた子だ。
お姉さん二人が男子高校生4人連れて歩くわけにはいかないし危ないよ。
「「「「お疲れ様でしたー」」」と出て行く4人に安堵してサクラちゃんと目が合うとどちらでもなく私たちは噴き出した。
サ「エリカ誘って、デザートでも食べに行く?」
「いいね」
楽しそうな誘いに私は口角を上げて大きく笑った。
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作者名:愛美 | 作成日時:2020年7月5日 14時