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翌日の夕方、サクラちゃんと一緒に待ち合わせ場所に行くとそこにはもう彼らが居てサクラちゃんは「待ったー?みんなごめんね?」ってそそくさと駆け寄って行った。
私も行こうと近寄ると、じんが笑ってるのが見えて思わずハッとする。
神「・・・?」
紺のちょっと渋めの浴衣。
めちゃくちゃ似合ってる。
そうだ、そうだった。
じん、めっちゃ和服似合うんだった。
ていうかそれ以前にスタイルが良くてお洒落なのは知っていたけど、今日はいつもに増して凄く格好良く見える。程よくスタイリングされた髪の毛も、いつもの髪型とは異なって更に好みだった。
神「なにぽけーっとしてんの?(笑)」
「あ、ううん」
そっと隣に行ったは良いけど、恥ずかしくてなかなか真っ直ぐ見れない。
いや、じんがイケメンなのは知ってたし十分分かっていたけど、今まで何度も彼の中身で惚れ直してきた側からするとこうも外見まで完璧になられると困るというか。
神「行くよ?」
「うん、」
そう言われて慌ててついて行くと「今日調子悪い?はぐれないでよ?」と笑われて、そう言われても目を合わせられなくて小さく頷いた。
さっきからじんの隣にいるっていうに、大したことも喋らず借りてきた猫のように静かな私をじんは不思議そうに見てきたけど、その度にドキドキしてどうしようもなかった。
みんなと喋ってる時の横顔を盗み見るぐらいしか出来なくて私よくこの人の彼女やってるなぁって思う。変なの。
顕嵐とじんが食べるものを買いに屋台に行くと残ったのは慎ちゃんとサクラちゃんと私だけで、やっと落ち着きを取り戻す。
慎「A、なんか今日やけに静かだな?」
「うるさいな」
サ「神宮寺くんに見惚れまくってたのバレてるからね〜?」
「えっ」
慎「顔真っ赤だしな?」
サ「うん(笑)」
慎「お前らって本当面白いよな?」
落ち着きある二人だなぁ思ってたらなんやかんやあるしめっちゃズブズブだし、お年頃のカップルらしくねえなと思ってたら中学生みたいな反応したり。
サ「確かに」
そう言われてなんとも言えなくなる。
じんとの関係をどう形容していいか分かんなくなるものだから。
「じんと私は、、、特別なの」
慎「はいはい(笑)」
茶化されてるようで慎ちゃんを睨んだら、「何が特別だってー?」とじんが戻ってきた。
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作者名:愛美 | 作成日時:2020年4月4日 23時