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エ「刷り込みって怖いですね、けいちゃんと一緒にいないと罪悪感感じる」
ミ「そっか」
ずっとけいちゃんが好きだった自分がかわいそうで。
ずっとけいちゃんといないとダメだって頭が言うんだ。
一種のマインドコントロールみたいな。
いや、きっとけいちゃんが好きだった時期がないから。
物心ついてからざっと15年以上、好きだったから。
違う自分を、生み出せない。
ミ「そう感じるのは若いからよ」
エ「え？」
ミホさんは私を見てニコッと笑うと「経験が足りないってこと」と口にした。
.
.
.
けいちゃんと別れて変わったこと。
エ「・・・、」
朝起きると決まってしていたおはようのメールをしなくなったこと。
もちろん、その他のメッセージのやり取りや電話も。
エ「来るわけないよね」
あれ以来接していないんだから。
けいちゃんと別れて変わったこと。
エ「・・・、」
あーだこーだ言ってくる人がいなくなったこと。
エ「口煩かったなぁ・・・」
心配して焦ってるの、可愛かったけど。
起きてから寝るまで、何回けいちゃんのことを考えているのだろう。
朝起きたらけいちゃんにメッセージ、
授業の予定も、誰と遊ぶのとかもいちいちメッセージ、
バイト行くときも、家に帰っても、寝る時も、全部全部連絡を入れてた。
習慣となっていたわけだから、もちろん最初は気が戸惑うというか。
いちいちスマホを取り出しては締まってしまう。
私の1日はけいちゃんを基準に回ってたこともあったな。
エ「時間が経てば慣れるのかなぁ」
そう思ってはまたため息を吐く。
涼ちゃんが泊まりに来てからは少しマシになったけど、一人になる時間はずっと増えた。
一人だとやりたいことを最後までやれる楽しさや嬉しさもあるけど寂しいなって思ったり。
エ「寂しいなぁ」
心の中にあった拠り所みたいなの、無くなったみたいな。
嫌なこと言われても、
私にはけいちゃんがいるから平気なんだ！って思ってたその心、どこいったんだろ。
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作者名：愛美
| 作成日時：2019年3月17日 16時
