92話「まぁ仕方ないよねー」 ページ43
半兵衛視点
俺がこの神の世界にいる理由、それは少し前に遡ることになるんだけど…
《回想》
俺は手取川の戦いの二年後、病が悪化し寝込むことになった、その時はこんなことになるなんて微塵も思ってなかった
「…半兵衛」
「官…兵衛殿…俺…やっぱり…無理…だったみたい…」
自分の寿命を悟った俺は官兵衛殿に看取ってもらうんだろうなぁ…なんて呑気に考えながら官兵衛殿と頑張って会話をする
「半兵衛、卿は何かやり残した事はあるか…」
「そりゃ…勿論…沢山…ある…よ…」
泰平となった日本を見れなかった事、官兵衛殿が本当の幸せを掴むこと…それからもう一つ
「…A…ちゃんに…会い…たいなぁ…」
脳裏に過ぎる戦の時にしか話さなかった凛々しい彼女、戦前に話したら以外にも明るくて可愛らしくて、守りたくなるような…何かがある子
「…残念だが、あの女は神出鬼没、全ての戦に顔を出す訳では無いらしい…故に今何処にいるか…」
「…仕方ない…よね…最後に…Aちゃんと…お話…したかった…な…」
息苦しくなる中視界が歪む、官兵衛殿が驚いた表情をしてるのはなんとなく分かった
「…卿でも泣くのか」
「…泣いてる…んだ…」
瞬きすると目元からなにか零れた、本当に泣いてるみたいだ
「半兵衛」
「…何…」
「卿の墓に…絶対にAを連れていってやる…だから…」
顔を顰めながらそう言う官兵衛殿、言いたいことは把握した
「うん…お願い…官兵衛殿…」
俺はそういい瞳を閉じ、命の灯火を消した
____筈だった
「…あれ?」
今迄の息苦しさは消え、目の前に広がる光景に唖然とする
「どうも竹中半兵衛さん、ようこそ神の世界へ」
そう言って微笑む少年の後ろにはかつて戦で死んだり病でなくなったはずの有名人達が
「…此処は?」
「だから、神の世界じゃよ」
「の!まさか神殿がAに報告し忘れるとはの!」
「神にも間違えてしまうことはあるという事ですね」
「うむ、神殿も忙しい身、仕方あるまい」
武田信玄、今川義元、浅井長政、お市殿…死んだ筈の方々が俺の前で話をしている
「え、待って…皆死んだんじゃ…」
「正確に言えば死ぬ予定だった人…Aって言うお姉さんは知ってるよね?」
「うん…」
「あのお姉さんはね、僕がお願いして死ぬ予定の人を永らえさせて
彼女が戦に参加する理由が、この時はっきりとした
93話「まぁ色々説明してもらったよ」→←91話「緊急事態が発生したらしいです」
24人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
草薙 - エルフ・シャープナーさん» 小太郎様〜〜♪ありがとうございます!ばたんきゅ〜コタ「、、、嬉しさに倒れた、、、」 (2017年9月18日 8時) (携帯から) (レス) id: 805c0f6125 (このIDを非表示/違反報告)
エルフ・シャープナー(プロフ) - 草薙さん» はい!有難うございます!!頑張ります!!!小太郎、次の話は多めに出すからね…← (2017年9月17日 23時) (レス) id: 01727032ce (このIDを非表示/違反報告)
草薙 - エルフ様〜!頑張ってください!小太郎「ずっと待っていたな、、、ククク」 (2017年9月17日 23時) (携帯から) (レス) id: 805c0f6125 (このIDを非表示/違反報告)
エルフ・シャープナー(プロフ) - 草薙さん» はい!有難うございます!! (2017年2月24日 18時) (レス) id: 01727032ce (このIDを非表示/違反報告)
草薙 - 続編おめでとうございます!(*^▽^)/★*☆♪ (2017年2月24日 9時) (携帯から) (レス) id: 805c0f6125 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:エルフ・シャープナー | 作者ホームページ:http:
作成日時:2017年2月23日 23時