89話「私…帰りたいです」 ページ40
私は2人の戦闘を長宗我部元親様と眺める、段々飽きてきました助けてください←
「一旦帰りたいですねぇ…」
「…何処にだ？」
『ﾊﾟﾗﾝｯ』
不思議そうに私を見る長宗我部元親様、その手には三味線があり、一テンポずつリズムを刻んでいる
「私の知り合いがいる所に…私のお家とでも言いましょうか…そこには沢山の仲間が居て…沢山と言っても、5人ほど何ですけど…すっごく楽しいんですよ…」
今も見ているのだろうかと思いつつ、空を見上げて微笑んだ、こんなに穏やかに過ごせる日々…そろそろ終わりを告げるんですよね…はぁ…
「…戦いは…苦痛か」
「…はい、殺める恐怖も、苦しみも、悲しさも、全て…慣れてしまいましたから、それが私を変えていっているような気がしてなりません、それが…辛い」
手に収まっている湯のみに視線を落とし一口飲む、ほんのりとした苦味が口内に広がった
「…この世は地獄、今でも何処かで地獄の音色が響いているだろう…だが、それもいつかは終わる時が来る…その時、きっとお前は……」
「…？」
話すのをやめた長宗我部元親様に不思議に思い、横を見ると…
「…」
どこか遠い、空の彼方を見つめていた、それが彼の何を意味するのか…
「…A」
「はい」
「お前がこの地獄が泰平の世となった暁に何を望む」
「何を…ですか？」
「あぁ…何を望む、末永い平和か、抑えきれぬ夢か…誰かを愛する事か」
私の目を見てそう告げた長宗我部元親様、なんだか不思議と笑けてきたのは何故でしょう
「ふふ…不思議な事を言うんですね、長宗我部元親様は」
「…ふっ、いつも通りだ、あとその長宗我部元親様は辞めろ、元親でいい」
「でも…」
「構わないと言っている」
「…では、元親と」
「それで良い…」
そういい優しく微笑んだ元親、何処か悲しげなのは何故？
「元親、聞きたいことがあるのですが」
「なんだ」
「…何故、元親は全てに抗おうとするんですか？抗えない時にも最後まで抗って、完全に勝機を失うまで抗い続ける…私はすぐに諦めちゃいますけど」
「ふっ…抗う事が当たり前だ、何故…という理由はないな」
「そうですか…」
なんだか凄いこと聞いた感がありますね…流石元親ですね
「…どうだ、まだ帰りたいか」
「え、それ引っ張ります？」
「当たり前だ、この地獄、お前には居心地悪くとも…きっと天国になる時期が来るぞ」
「…そうですね、それまで待ってみましょうか」
なんて言って2人で茶を飲んだ
90話「うぬと会えなくなるのは我にとって…」→←88話「仲良くできない理由をどうぞ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 24人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
草薙 - エルフ・シャープナーさん» 小太郎様〜〜♪ありがとうございます！ばたんきゅ〜コタ｢､､､嬉しさに倒れた､､､｣ (2017年9月18日 8時) (携帯から) (
レス) id: 805c0f6125 (このIDを非表示/違反報告)
エルフ・シャープナー(プロフ) - 草薙さん» はい！有難うございます!!頑張ります!!!小太郎、次の話は多めに出すからね…← (2017年9月17日 23時) (レス) id: 01727032ce (このIDを非表示/違反報告)
草薙 - エルフ様〜！頑張ってください！小太郎｢ずっと待っていたな､､､ｸｸｸ｣ (2017年9月17日 23時) (携帯から) (レス) id: 805c0f6125 (このIDを非表示/違反報告)
エルフ・シャープナー(プロフ) - 草薙さん» はい！有難うございます!! (2017年2月24日 18時) (レス) id: 01727032ce (このIDを非表示/違反報告)
草薙 - 続編おめでとうございます！(*^▽^)/★*☆♪ (2017年2月24日 9時) (携帯から) (レス) id: 805c0f6125 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：エルフ・シャープナー | 作者ホームページ：http:
作成日時：2017年2月23日 23時
